日本代表、コロンビア代表を破るのこと

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おれはメキシコ代表のサッカーを愛し、それ以外はたとえ日本代表の試合であってもいまいちサッカーという競技の妙味がわからん。しかし、「やれ赤勝て、白勝て」の野次馬として、ようわからんなりに日本代表の試合くらい見るし、何にせよ勝負事を見るにあたっては贔屓がなくては面白くないということで、縁のないコロンビアよりは日本を応援するということになる。ガブリエル・ガルシア=マルケスは好きだがね。

それでもってこの試合である。コロンビアはエースのハメス・ロドリゲスが先発メンバーから外れた。脚部不安の情報が流れていたが、おれはそんなの狡猾な情報線の一部なのだろうと思いこんでいた。一方で、日本相手に先発させるほどのことはない、単なる温存、という声もあった。おれにはよくわからなかった。

で、試合開始してみると、なにやらワールドカップ史上二番目の早さで向こうの選手が一人レッドカード食らって退場となった。シュートを止めるために手を出してしまったのだ。そして、香川真司のPK。忘れちゃならんと思うが、香川、実に自信たっぷりに、余裕綽々で決めて見せた。少なくともそう見せた。これは見事なものだったと思う。あの混乱で先制できなければ、その後どうなっていたかわからない。

……と、余裕綽々で振り返ることができるほど余裕があったわけではないのだけれど。前半20分くらいで、なにかもう試合終了の笛を待つかの如き自陣でのボール回し。勝っているのだし、絶対的数的優位に立っているのだから、それもありだろうが、攻めあぐねているような印象もあってどうにも。そして、攻め込まれたりもする、なんとか対応する。こっちも攻める、しかし、どうにもわちゃくちゃしてゴールまで届かない。

なんだろう、おれにはよくわからないが、日本にはこういうところがある。変な話だが、強い相手にも、弱い相手にも、なにかいつも同じようなペースになってしまうという感じがある。少なくともおれにはそう見える。それが「自分たちのサッカー」なのかどうかわからないが、なにかこうスピードにもダイナミックさにも鉄壁の守備感にも欠け、ドロドロ、ずるずると泥沼のペースに引きずり込むようなところだ。それで、強い相手には善戦し、弱い相手には苦戦するように見える。

この試合も、そんなふうに見えた。攻撃するにしても、なにか行き当たりばったりで、きれいに崩した、崩そうというところもなく、わーっと行って跳ね返されるような。ボール回しも決して高速でなく、かといって絶対的エースがいるわけでもなく。

とか言ってるうちに、キンテロのフリーキックからゴールを決められる。グラウンダーが壁の足元を抜け、川島永嗣が伸ばしてキャッチしたのはゴールラインの内側。すごく難しい処理だったのかどうかおれには断じかねるが、素人目には「守ってくれよ、大丈夫か川島」というところだった。同点。数的優位は感じられない。後半どうなるのか。

と、思ったら、ペケルマンは二枚目のカードを切ってきた。ハメス・ロドリゲス投入。が、なにやら動きがよくない。決定機は一度あったが、それ以外であまり絡んでこない。解説によると、練習もあまりできていなかったらしい。向こうにとっては、一か八かのエース投入だったのかもしれない。それもあってか、日本の時間も増える。が、点につながらない。中押しができなくて負けるのを見るのはカープだけで十分だ。

で、そこで投入されたのが香川に代わって本田圭佑。ケイスケ・ホンダ。二度言わなくていい。「本田かー」と思っていると、コーナーキックから大迫勇也がヘディングから勝ち越し点。大迫は非常によく走り、点にもからみ、まさに大迫半端ないって、というところだった。これで、日本は勝てた。

一方で、かつて本田△と呼ばれた男の動きはどこか頼りなかった。完全なパスミスもあった。なにか日本の動きが落ち着いたようにも見える一方、ペースダウンしてしまったようにも見えた。そのあたりはわからない。ただ、試合後の本田のインタビューは暗かった。変に喜べとは言わないし、この内容で我が物顔されてはたまらんところだが、まあなんというか、今後の試合で出番があるのかどうか、本人もそこに気がいってるんじゃないだろうか、などと邪推してしまう。終盤、これも同じく途中出場の岡崎にも言えるが、もっと守備に奔走してもらいたかったという印象。いやはや。

いやはや、それでも勝ったのだからよかろうなのだろう。アジア勢が南米勢に勝つのも初めてというのだから、めでたいことだろう。サッカー協会とかいうのが、「これも監督を交代したからだ」と言うのかもしれないし、サポーターは反発するのかもしれないし、そのあたりのことはよくわからない。一発レッドの幸運もあったし(あのハンドがなければ1点先制確実だったろうが)、ハメス・ロドリゲスの不調、またその起用というあたりで恵まれもした。とはいえ、お互いルールに則った同じ土俵で戦ったのだ。そして勝ったのだ。正直、おれのテンションはおれの好きなメキシコがドイツを破ったときの方がはるかに高いが、日本が勝って悪い気がするわけもなく、なんか直前の監督交代というわけのわからない事態のまま、わけのわからないサッカーをして、わけのわからないまま暴れるのも、また日本サッカー史の1ページとしては面白いんじゃないだろうか。……とか言ってると、正統派のサポーターから「とんでもない話だ」と怒られるかもしれないが、まあそんなところで。あ、あと、なんかハーフタイムにSuchmosが歌ってて、どうせなら試合終了後もちょうど23時なんだからSTAY TUNE歌ってもらえばいいのに、とか思った。以上。

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