広島東洋カープ、CSファイナルステージ初戦を制するの話

プロ野球 - 2018年10月17日 広島vs.巨人 - スポーツナビ

カープクライマックスシリーズ・ファイナルステージの初戦を制した。

……という前に、おれの「クライマックスシリーズ」への考えかたを書いておく。これはクライマックスシリーズが始まったときから変わらない考えかたである。それは「クライマックスシリーズの存在は支持するが、3チームは多すぎる」というものである。たくさん球団のあるアメリカ野球ならともかく、1リーグに6球団しかないなかで、上位3チームでやるというのは多すぎませんかね、ということだ。というわけで、上位2チームでやればいいんじゃないか、というのがおれの持論である。むろん、3チームでやるからこそ、レギュラーシーズン最終盤まで目が離せないとか、ファーストステージ含めて興行的に無視できない、というのはあるだろう。あるだろうが、やっぱり6チームなら2チームくらいじゃないですかね……と。

とはいえ、現状の仕組みがそうなのだから、受け入れるしかない。そして、今年についていえば、ヤクルトでもDeNAでもなく、読売が勝ち上がってきたところに「よかったかも」と思ったのは事実だ。読売びいきの人には悪いが、正直なところ、おれはそう思った。2位のヤクルトは普通におっかないし、一発のある打線(だけど得点にはなかなか結びつかないという事実もある……と神奈川新聞あたりも指摘するところではあるが)に、マシンガン継投のラミレス采配は短期決戦に強そう、というところ。それに対して、あまり巨人には怖さを感じない。レギュラーシーズンの成績でも広島開催試合で貯金を作らせてもらった。それに、なんというか今現在のジャイアンツ打線にそれほど怖さを感じない、というのがある。こないだノーヒットノーランをやってのけた菅野もいるが、その菅野ですらマツダスタジアムでは分が悪い。

で、初戦。こちらは押しも押されもせぬエース……というにはもう一皮むけてほしいが、ともかくエースの大瀬良大地先発。1勝分のアドバンテージはあるが、ともかく勝っておかねばならぬ試合。スタメンを見ればタナキクマルに鈴木、松山、野間、會澤、安部と並べてきた。ベンチではバティスタではなくメヒア。ヘルウェグではなくジャクソン。そんなところか。

まあ、シーズン最終盤、というか優勝決定後の流れ通りだろうか。西川龍馬の天才的打撃はあるが、短期決戦では守備力を買って安部友裕をチョイス。おれは、これは、妥当で無難な線だと思う。そもそも、シーズン不振&怪我だった安部も、調子を戻してきているし、昨年のレギュラー、3割打者なのだ。

そしてメヒア。ここは未知数という感じはある。あるが、どうも疲れがあるのかどうか、バティスタは不調のように思えた。そして、これはもう印象の話になってしまうのだけれど、バティスタの凡退の形というのが、非常によくなく見える。そういうタイプのバッター。そこで、ファームで虎視眈々と一軍の座を狙っていたメヒアをチョイス。こちらもバティスタに負けず劣らずのパワーの持ち主。出番があれば、ここでブレイクということもあるかもしれない。

秘密兵器扱いのヘルウェグはとりあえず待機。2戦目でジョンソンが先発したら、ジョンソン抹消で上がってくるかもしれない。こちらもリーグ戦最終盤で上がってきて結果を残してはいるものの未知数な点は多い。でも、なんだかメヒアと同様にここで仕事してくれそうな気はする。

で、今日の試合の話に戻る。とにかく、勝った。それでよかった。今までいろいろなチームでありがちだった、試合勘のにぶり、はなかったように思う。丸の内野ゴロで先制、あたり、「らしい」感じ。そして、鈴木誠也カープ四番の系譜ともいいたくなるホームラン。エースが投げて四番が打って勝利する。理想的だ。丸も打って鈴木も打つ。理想的だ。

さらに言えば、満遍なく活躍した。ヒットはないけど田中広輔は得点にも絡む四球で出塁(というか、田中以外野手全員安打だな)。菊池涼介もヒットに好守備。野間峻祥も好走塁を見せ、キャッチャー會澤翼がバットで好調なのもいい話だ(よく言われる、キャッチャーは打つとリードも波に乗る、というのが本当かは知らないが)。

投手陣も、粘ってみせた大瀬良(長野には助けられた)が勝って、勝ちパターンの一岡、フランスア、そして中崎。中崎も珍しく(といったらなんだが)3人で抑えてみせた。

……悪くないじゃないか。野球、なにがあるかわからんが、とりあえずすばらしい滑り出しといえる。代打で出た新井さんだって四球を選んだ。読売を鎧袖一触だ、というほど甘くはないだろうが、上々のスタートを切れた。もちろん、カープファンのおれ、このシリーズは余裕で勝ち抜けてもらいたい。勝負は日本シリーズ、そう思いたい。西武なのかソフトバンクなのかはわからない。いずれにせよ強敵だろう。だが、「逆シリーズ男」のような極端な不振の選手が出なければ、わりと勝負になるんじゃないのか、そう思いたい。とりあえず、今日は祝杯。明日も祝杯といきたい。

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