2019年の広島東洋カープを一人ひとり振り返る(捕手・野手・総括編)

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だれも読まん! それでもおれは、広島東洋カープの、2019年の捕手と野手を振り返るんじゃ。そして、余裕があれば総括するんじゃ!

 

00.曽根海成

みんなが愛する曽根くんである。本当にみんなかどうかはわからん。わからんが、ひょっとしたら、今後、カープの内野は曽根くんに背負ってもらう必要があるかもしれないし、頑張ってほしいのである。今も頑張っているだろうが、それ以上の重圧を受けて。だから、応援するのである。

 

0.上本崇司

競馬好きというところから言わせてもらうと、どんな場面でもG1ファンファーレというのはいただけない。ここぞというチャンスで流れてほしい。だから、2アウトランナー無しとかいう場面では、平場のファンファーレにしてもらえないだろうか。

 

1.鈴木誠也

今年の鈴木誠也といったら、あのマツダスタジアムでのホームランに尽きる。あの目つきには心底震えたし、ホームランを打ってみせたところには驚愕した。これは、本当に、恐るべき打者であると。相手投手に同情したいくらいだ。で、この、「カープ不動の四番」が、最終盤では三番を打った。これが、案外悪くない。一番か二番が出塁すれば、鈴木誠也に回ってくるという、なんらかのお得感。おれのなかの昭和的野球観からすると「四番」であってほしいと思うも、「三番ありじゃね?」と思ったのも確かである。これについて、来季どうなるかわからん。わからんが、三番であれ四番であれ、成長し続ける鈴木誠也には、いつまでも夢を見ていたい。

 

2.田中広輔

野球というチームスポーツにして、だれかを戦犯としてあげつらうのは、あまり良いことではないかもしれない。しかし、今年の田中広輔については、やはり言いたいことがたくさんある。序盤戦からの超低空飛行。そのまま墜落。どう言ったらいいのだろうか。本当に「ショートとしてのフルイニング出場」なんて契約があったのだろうか。ないと思うけれど。それにしたって、投手並みの野手がもう一人、場合によってはさらに一人並ぶ打線というのは、なんとも言えない絶望感があったものだ。しかし、なんだ、交流戦あけだったか、達川が「田中広輔は怪我をしていて、よくなってくるから今後は期待できる」という発言をして、「そうなのか」と思ったら、半分だけ正解だった。怪我の部分だけだ。膝の手術をした。はたして、監督以下コーチ陣などはどう見ていたのだろうか。あるいは、田中広輔自身は。ともかく、判断にミスがあった。今年は田中広輔不振のカープであり、着順のわりと大きな部分を背負うことになったのは確かだと思う。取り返すには、もう一度レギュラーを掴み、やるしかない。

 

4.小窪哲也

なんか、「小窪復活」、復活というか、ここぞで小窪なんて話があったかという。とはいえ、サードのレギュラーを奪うまでには至らなかったのは事実であって、「小窪で固定できればなー」と思ったのは確かではある。

 

5.長野久義

おれだけかどうかわからないが、「カープに、長野が、来てしまう!」というすごいなにかがあった。そのくらい、カープは他球団主力の移入というものに飢えている。して、「長野は夏以降」という説明書は知っていたものの、実際に出てきて、打ち始めたのは、チームにとって遅すぎた。そのあたり、長野の調子の問題か、起用の問題かはわからない。ただ。シーズン最終盤で見せた、三遊間を抜くタイムリーなんかは「さすが」と言わざるをえなかった。あと、トラックマンによると長野の打球速度はえらく速く、もっと上に向けて打てばホームラン量産、などという話はロマンがある。

広島・長野 「併殺王」の科学的理由(東スポWeb) - Yahoo!ニュース

来年以降どうなるかわからないが、まだまだやれるぜって思う。

 

6.安部友裕

サードが安部で定着できればな……という思いは抱かざるをえない。三割バッターが、この調子? というのもあったし、守備のまずい面もあった。でも、ここぞというところで一発みたいなのはいくらかあった。本格化、という年齢でもないのだけれど、もっと安定してくれという思いはある。

 

7.堂林翔太

「プリンスと呼ばれる人間は大成しない」とはおれの父の言葉だが、どうなんだプリンス堂林。シーズン最終盤のサヨナラくらいで満足はしていないからな。背番号7背負って、堂々とスタメンはってくれや。おれはまだ期待している。

 

10.岩本貴裕

左の代打の切り札として、かつての浅井樹くらいの活躍は期待したいんだけどなあ。いや、スタメンだって狙ってほしいくらいの器だと思ってるんだけど、見込み違いかな。

→戦力外

 

22.中村奨成

故障に泣いているが、泣いてばかりではいられない。とはいえ、捕手というポジション、なかなか上がってくるのは難しいかもしれない。で、気になるのはいまだに出てくる苑田さんの「三塁手としても……」というコメント。いったい、どうなんだ。

 

27.會澤翼

今年、何回、會澤翼がお立ち台に立ったか知っているか? おれは知らん。知らんが、「よくヒロインを受けていた」という印象は強い。試合が決まる、というところでよく打った。かつての前田智徳のような顔で、振り抜いてくれた。もちろん、守りの要としても頑張ってくれた。今後もカープの扇の要を……と言いたいところだが、FAの話も聞こえてくる。

やっぱりカープもトラックマンを導入したほうがいいんじゃないの - 関内関外日記

會澤は、12球団でカープだけ導入していないトラックマンについて「これはすごい」と言っている。前年の契約で俎上に上がった「施設」というのも、トラックマンのことだろう。もしも會澤が「最新データも駆使した一つ上のレベルで野球をやりたい」と思ったところで、それを止めることができようか。名前の出ている楽天などは、そういうのに強い球団でしょう? そう思うとむなしいところがある。選手より設備に金を出せとは言わないが、11球団が導入しているシステムだ。そして、差は開いていく。スタジアムの環境がどうのといった話もあるだろうが、今からでも遅くはないだろう。會澤の去就がどうあれ。おれはそう思う。

 

31.石原慶幸

ジョンソンの恋女房として役目を果たしてくれた。それに尽きる。もちろん、新井さんが抜けたあとのベテランとしてチームを引っ張った面などもあるかもしれない。そのあたりは、中継には映らないのでよくわからないけれど。

 

32.白濱裕太

若い捕手陣が出てきている中で、存在感なかったよな……。

 

33.菊池涼介

最終的にどうなったか知らないが、得点圏打率で常に上位にあった。勝負強さがあった。もちろん、守備の「残菊」もたくさん見た。見たけれど、もっとやってくれよな、という気持ちもあった。もっとやってくれなきゃ、メジャーでやれるかどうかわからんぜ、と。来シーズン、菊池涼介アメリカで野球をしているのか、それとも日本で野球をしているのかわからん。わからんが、もしメジャーでやるんなら、もっともっとだった、などと思うのであった。

 

35.三好匠

楽天から途中加入。楽天での数字を考えたら、よう活躍してくれた。こっちの水が合っているのかもしれない。なにか、顔つきがえらくベテランのように見えるときもあるが、年相応に見えるときもある。まあ、そんなことはどうでもいい。今のカープなら、スタメン奪取の可能性は存分にあるし、来季も期待したい。

 

37.野間峻祥

今まではしてこなかった「丸佳浩の穴」問題。おれは野間がとりあえず埋めてくれるものと思っていたのだが……、正直、いまいちな結果に終わったといっていいだろう。チャンスに弱いし、どうもこの……、身体能力を活かしきっていないというか。活かしきれたらなんらかのタイトルさえ取れると思っているんだが、まあともかくカープでのフルイニングから目指してほしい。

 

38.赤松真人

シーズン前半、「守備固めで赤松が戦力になってくれるのでは」とか本気で思っていた。その機会は訪れなかった。本人の調子がどのくらいのものかわからない。とはいえ、引退セレモニー、それが行われるにふさわしい選手であった。お疲れさまです。

→引退

40.磯村嘉孝

こう言ったら失礼かもしれないが、「活躍するとは思ってなかったのに活躍した選手一位」だ。カープの捕手は大ベテラン石原がいて、正捕手の會澤がいて、そして若い坂倉や中村奨成が……といったところで、いきなり打棒でブレイクしてみせた。會澤に似ていると言っていいのか、右打席に立って、勝負強さ、力強さを見せてくれた。會澤が去っても……などとは言わないが、やってくれそうな雰囲気はある。

 

44.林晃汰

すんません、把握してません。長距離砲候補だっけ?

 

45.桒原樹

すんません、「桒原」ってなんて読むんだっけ? っていっつも思ってます。

 

49.正隨優弥

すんません、二軍の動向まで詳しく終えてません。でも、この名字、すごい。長距離砲候補なんだっけ?

 

50.高橋広樹

一瞬、燃え上がったような気がする。まだまだレギュラーだって狙える年齢でしょう?

 

51.小園海斗

これはもう一挙手一投足に注目が集まるスペシャルな選手なんだろうけど、あんまりスペシャル扱いということになると堂林みたいになってしまうかもしれない。もちろん、数字だけ見たらまだまだだが、高卒新人野手としては上出来すぎるだろう。とはいえ、小園くんに頼らざるをえないチーム状況というのは……というところだが。しかしまあ、打つも守るも華がある。おれも世間のカープファンなみに期待をしている。

 

52.庄司隼人

あー、よくわからんです。

 

54.船越涼太

タレント揃いの捕手陣のなかで埋没しないでほしいが、埋没していたか。

 

55.松山竜平

故障や死球禍などもあった。あったが、やはり今シーズンのカープの低迷を語る上で、田中広輔とともに語られても仕方ないだろう。スロースターターとはいえ、シーズン最終盤では目覚めも遅すぎる。来季の心機一転を期待したい。

 

56.中神拓人

なんかいい話を見たような気もするが、これからの選手でしょう。

 

60.永井敦士

すんません、わからんです。

 

61.坂倉将吾

「坂倉はすごいぞ」という話がシーズン前からあって、一軍にも登場。その素質の片鱗も見せた。が、まだ片鱗だ。捕手でいくのか、外野も視野も入れてもかわからんが、どうにか素質が開花しますように。

 

63.西川龍馬

サードスタメン候補から、一転して外野手のレギュラーに。外野手としてどうなんだと思っていたら、あの抜けるかという打球を捕ったあのシーン(わかるだろ?)。すっかり外野手として守備も頼れる存在になった。打つ方でも「天才」の異名通り、変態的にボール球を打って活躍。一番バッターが適役かどうかはまだわからんと思うけれど、これからのカープを背負ってくれる選手の一人に違いない。

 

69.羽月隆太郎

なんかいい感じの記事を目にしたような気がする。

 

95.バティスタ

なーんか、触れにくいよな。一塁守備も安定感が増し、三番打者としての適性を見せ、それで……ドーピングだもんな。ドーピングの件についてはカープが説明不足だと思うし、来シーズンの契約についてもなんか濁し続けているあたり、どうもな、という思いもある。本人はメジャーへの意識が強かったらしいが、果たしてどうなるんだろうね。まったく、しかし、なんだ、なにやってんだ、本当に。

 

96.メヒア

メヒアはともかく見栄えするんだよ。外郭に泳ぐバティスタなんかと比べても、「これは打てそうだ」という雰囲気がある。あるけれど、見た目ほどの数字を残せたかというと、そうでもない。そうでもないけれど、これほど打てそうな選手、あんまりいない。この選手を切ることは、けっこうな勇気がいりそうな気がする。もちろん、切るなんて言わせない結果を出してもらいたいものだが。

 

99.サンタナ

シーズン最終盤にお目見え。ディアスやラロッカのような選手になってくれればいいなあ、などと夢想する。とりあえず、外国人枠を勝ち抜かなければいけない。

 

<総括>

双極性障害躁うつ病)のおれが言うのもなんだけれど、今年のカープはアップダウンが激しすぎた。とはいえ、不調の選手を抱えたままでの連勝、シーズン通して終わってみて四位は意外でもない、というのが正直なところ。緒方監督は三連覇を含め、非常によくやってくれたのだが、そう思わせないままに終わってしまった。いや、やはり短期決戦での勝負強さには欠けていたかと思う。

まあ、ともかく、来期のカープは一からの出直しだろう。主力選手が抜けることも考えなければならない。あるいは、またしばらく優勝から遠ざかるかもしれない。それでもまあ、それも慣れっこだというと敗北主義と言われるのだろうが……いや、今のカープ、かつてほど貧しくはないだろう。とりあえずトラックマンは導入しておこうぜ、というのがおれの感想。え、選手じゃなくてトラックマン? と言うなかれ。選手が実力を十全に発揮できる土台は、球団が責任をもって築いてほしいのだ。

ちなみ、今シーズンはJ SPORTSオンデマンドでの観戦だった。カープ本拠地試合と中日本拠地試合の配信。だから、今年は中日とばかり試合していたような気がする。来期は、またDAZNでの配信に復帰することを望む。けど、通信状況は今年のJ SPORTSオンデマンドの方がよかったけれどな。

 

以上。

 

広島東洋カープ ハイクオリティユニフォーム(ホーム赤) 1 鈴木誠也 (M)