野球オリンピック代表の敗戦について

今回の敗戦は完全な力負けだろう。それも、グラウンドに立つ選手たちの力ではなく、日本野球界の戦略の無さ、ベンチにいる首脳陣の戦術の無さ。兵隊が優秀でも、指揮官がアホでは戦にならない。
とは言うものの、じゃあキューバ以外に対して日本が選手のレベルにおいて完全に優位だったかといえば、そうとも言い切れない。テレビなどでは3A中心などと、多少見下したように言う場合もあるが、日本プロ野球界で大活躍する‘助っ人’はだいたいそのクラスの選手だ。好投したウィリアムスだってその例の一つ。それらを、代表スタッフも、あるいは自分を含めたファンも楽観視していたようにも思う。
いずれにせよ、‘長嶋ジャパン’とかいうまやかしは今回限りにして、スコアラーから監督に至るまで、本当の日本代表を今後は組織すべきだ。願わくは、ナショナル・チームを頂点とした、歪んだプロ・アマの垣根が取り払われた野球界が実現せんことを。