九月の海が愛せる日まで

 江の島の対岸、境川から鵠沼方向の引地川まで、砂浜に沿った形で湘南海岸公園がある。え、公園なんてあったっけ? という感じの所で、中央にパークセンターと、あと遊具があるくらいで、ほとんどはボードウォークみたいなもん。
 この日は晴れていたものの風がたいへん強く、波乗りに興じる人の姿が多く見られた。日射しは夏のように強かったけど、撤去途中で放置されている床と屋根だけになった海の家の残骸の下にいると、風が涼しい。
 そんな中、鵠沼方面から歩いていくと、砂浜にテントとのぼりが立っており、誰かが演説している。近づいてみると、のぼりには自民党議員の「鈴木つねお」の文字が。どうやら「鈴木つねお」祭かなにかのようだ。前々からこの議員は「名前で損してるよなぁ」と同情心を抱いていたのだが、頑張っているみたいで何よりだ。台にも乗らず砂浜で演説していたのは、同じく自民党の「桜井いくぞう」議員で、こちらは会社の人の娘さんの同級生のお父さんだ。小沢一郎の懷刀だとか大番頭だとか言われる藤井裕久議員が週プレのインタビューで、「民主党の議員に欠けているのは日常活動。自民党の議員は冠婚葬祭と盆踊りは欠かさない。政策も大事だが、そこが選挙で差になる」…というようなことを言っていたのを思い出した。
 しばらく進むと、「新・江の島水族館」がある。どうせなら寄ってみようかと思ったら、物凄い人の数。チケット売場にもえらい行列。今回はパスした。盛況のようで何よりだ。
 その後、公園の端の方まであるくと、足がくたくたになってしまった。そこで、子ども用の噴水広場のようなところで、勢いよく飛びだす水に足をひたす。これがもう気持ちいいのなんのって。生き返るような気持ち。こんなナイスな施設に乾杯。 
 蘇った足で、ちょっと引き返してデニーズで食事。ビビンバーグなるキマイラ的な料理を注文したが、これがなかなかくどくて美味しかった。食事後は鵠沼海岸の駅から小田急で藤沢に寄って帰った。