かわいそうな横浜にぎわい座

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横浜にぎわい座は、落語、漫才、大道芸など、大衆芸能の専門館として生まれました。

 競馬の帰り道、人だかりができているので何かと思うと、野毛の大道芸をやっていた。四月とか五月のものだと思っていたが、何度もやるのだろうか。
 野毛で芸といえば「横浜にぎわい座」だ。数年前にできたんだったか、まだピカピカ。桜木町の駅から横浜場外まで、大きな道に面して歩いていくと道中にある。たまに笑点で見たことあるような芸人もやってくる。そして、俺は「にぎわい座」が、反吐が出るくらい嫌いなのだ。
 その理由はまさに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」であり、完全な八つ当たりというか、お門違いによるもの。たしか、これが出来てからしばらく経ったころの神奈川新聞。投書欄にこんな意見が載っていたのだ。ほぼ以下の内容。
 「私は週末に横浜にぎわい座で寄席などを見るのを楽しみにしています。施設も大変素晴らしいのですが、残念な点が一つ。競馬の馬券売場が近くにあり、雰囲気が悪いのです。なんとかならないでしょうか」(団体職員55歳)
 俺はその投書を見て、全身の血が煮えくりかえる思いをした。「なんだ、テメェ、後から来たのはそっちだろ!そんなにオシャレで清潔なのが好きなら、みなとみらい行け!みなとみらいのグランドインターコンチネンタルホテルの三角形の先端のとこで腹切って、好きなだけ内臓ブチ撒けて死ね!」といった具合である。
 というわけで、その時の不快感があまりに大きく、「横浜にぎわい座」の建物を見るたびにそれを思い出してしまうのだ。俺みたいな小市民に敵視されたところで何の害もないだろうけど、人はどこでどんなお門違いの恨みを抱かれるかわからないから、何事にも注意が必要だと思う。