夢見る大門軍団

 西部警察というと、とにかく何車線もいっぱいに色々なパトカーがやって来るオープニング。それだけを思い浮かべる。自分が本当に小さな頃「西部警察」と「太陽にほえろ!」の再放送をしており、「いっぱいのパトカー」目的の自分は「太陽にほえろ!」が始まると残念がった覚えがある。
 その西部警察のお蔵入りになっていたスペシャル。オープニングどころか、全編に渡ってしっかり見ていない。ゲームをやりながら、時折チャンネルを合わせると、やけに気張った女性が怒鳴った演技をしており、「お邪魔しました」という気持ちでゲームに戻ったのだ。
 けれど、爆弾バスのシーンと、ラストの戦いだけは見た。今朝、西部警察の話をすると上司も全く同じところしか見ていなかった。この二ヶ所の視聴率は高いかもしれない。
 バスのシーンはゲーム「グランツーリスモ」でしか見たことないようなカーが走ってて、なんとなく見続けた。爆発までの区切りもはっきりしてるし。しかしなんだ、疾走感があまりないあたりがいい。あと、どこまで引っ張るんだよ、みたいな緊張感のなさ。けど、なんかいいよな、と思う。
 そしてラストの戦場。戦隊物で出てくるような採石場。グラサンの館ひろしが犯人グループの一人を狙撃で射殺。どっちがテロリストかわからない。あと、気張ってた女性が突如服を脱いでレオタード姿に。床に這いつくばって爆弾処理。お色気シーン? その後、クラシック音楽に乗せてパトカーが意味もなくぶっ飛んで燃えたりする。もちろん、赤味の強いガソリン爆発(火薬の使用には規制が多く、代わりにガソリンを大量に使うからああ言う色の炎になると今号のテレビブロスに書いてあった)。ボスとの対決も、唐突に決めぜりふが入ったりしながら勝利。そんで建物大爆破。
 いやーいいなー。ちゃんと見ればよかった。リアリティどこ吹く風で、銃撃・射殺・爆破の繰り返し。たまらん。韓国映画に比べて邦画は元気ないとか言われるけど、こういう真っ正面からぶっ放すような感じが必要なんじゃないか、とか思う。この妙なアクションみたいなのは、ハリウッドとも香港とも違う、なにか独特なもののような気がするのだ。単に安っぽいだけ、という可能性もあるけど。しかし、色んなスポーツカーが走って、色んな銃器打ちまくりで、これって男の子の夢って感じだ。今どきの子も、こういうのを見ないで、ひねたドラマばっか見るから、イラク行って面倒なことになるのだ。