清原をどう捉えていいかわからない

http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200411/bt2004112401.html

ファンの声援を受けながら終始奇怪な行動を繰り返す番長を、球団も放ったらかしの異常事態。“居座り”を決め込む清原に対し、あくまで戦力外との方針を変えない球団は平行線のまま。

 自分が物心ついたころだったろうか、PL学園の清原和博桑田真澄とKKコンビはまさに旋風を巻き起こしていた。そして、桑田は巨人へ、巨人から裏切られた清原は西武へ。その頃の清原のイメージは、今の「番長」とはかけ離れたものだったと記憶する。当時、コロコロコミックに『かっとばせ!キヨハラくん』という漫画があったが、キヨハラよりもクワタがトラブルメーカーというか、いじわる役だったように思う。さらに、ませた子供だった自分はいしいひさいちの四コマもよく読んでいたが、こちらでも真面目な清原に、奇怪な桑田というコンビとして描かれていた。
 それが、いつから「番長」になったのか。もちろん、何かの週刊誌だったかに連載された「番長日記」とかいうのがきっかけかもしれないが、要素はあったはずだ。もちろん、岸和田という土地の出身で、元来そういうキャラだったが、若いうちはあまり出てこなかっただけかもしれない。ただ、当然作られすぎという気はする。そもそも、ドラフトでコケにされた巨人に来て、ナベツネにあれだけ罵倒されたりしても、ユニフォームを着続けている。単に純粋な巨人好き少年が大きくなっただけ、なのかもしれない。
 いや、別に清原という人間の本性は何か、なんてのは知りたいとも思わないし、知りうるものでもない。どんな人間だって、見られる角度から変わってくるだけだ。ただ、マスコミの報道を通じて見える清原を、自分がどう捉えていいかわからないのだ。そんな中、ここ最近の去就問題は、そのとっかかりになるかもしれない。
 ところで、去就について個人的な希望を言えば、他球団への移籍だ。あれだけのキャラと人気を、巨人のお家騒動だけで消費するのはもったいない。球界再編は巨人一極集中からの脱却でもある。その象徴として、ちょっくらパリーグあたりで顔見せ興行したっていいじゃないかと思うのだ。ただ、どうも残留の方向へ向かってるのかな。どこかの新聞が書き飛ばしていた「本当はあるチームへの移籍が決まっているが、巨人を去る前に引っかき回せるだけ引っかき回す」なんてのが本当だったら、それはそれで面白いけど。