髪を染め直した

 俺は土曜日に髪を染め直した。使ったのはモッズの染髮剤だ。いつもはその売場で一番安い物を選んでいたのだが、白いパッケージがよく見えたのだ。そして、内容も満足できるものだった。何せ、髪を染める前にスプレーする何かと、染めた後にケアする何かまで入っているのだ。後のケアは他の製品でも見たことがあるが、事前のスプレーは初めてであった。髪を染めることの化学実験のごとき作業を愛する俺としては、この実験セットのような内容にホクホクだ。とはいえ、劇的に染まったとか、髪がケアされたなんてことはない。市販の染髪剤にそこまでは望まない。ただ、使用中のいやなにおいも少なく、そこら辺も評価できよう。まあ、次は次で別の製品を買う。
 そういえばシャンプー。未だにハーバルエッセンスが使い切れない。ハーバルエッセンスといえばアハーン言うCM。それについて、なぜ老女にこだわるのか、というところが気になる。なぜか。男としてはどうしてもアハーンの若い女に目が行ってしまう。ところがあのCM、たしかに老女が「私も」という感じで出てくる。そうなのだ、このCMの狙いは老女であった。他のシャンプーのCMでは赤ん坊や子どもを使ったものはあるが、老女に向けてメッセージを送ってるものは皆無だ。ハーバルエッセンスは女人禁制で老女向けなのだ。
 そんなことを考えると、シャンプーの強烈な「髪をキュッキュッさせまっせ効果」に多少辟易している俺は、ますます使いたくなくなってくる。前にこのシャンプーについて人に話したら「ボディーシャンプーとして使えばいいじゃない」などと無責任なアドバイスを受けた。無論、これはおすすめできない。シャンプーの前にボディーがあるとないとでは、ジオングジオングヘッドくらい違うものである。