『逃避行』Hejira/ジョニ・ミッチェルJoni Mitchell

Hejira
 ネリー・マッカイのCDは千四百幾らだった。Amazonの送料無料は千五百円以上だ。「もう一枚買えばいいじゃないですか」。心のホリエモンが囁く(そんなものいつ住み着いたのだ?)。というわけで、マッカイさんがアルバムタイトルのネタにした、ノラ・ジョーンズの『COME AWAY WITH ME』でも買おうかと思った。けど、「それじゃひねりがないじゃないですか」というので、ノラ・ジョーンズの父ラヴィ・シャンカールに着目。ところが、「シタール気分じゃないんじゃないんですか?」というので、どういうわけかジョニ御大のCD(を選んだ。
 これはもう、再生ボタン押して五秒くらいで「買ってよかった」という代物。音楽の感想はどうしていいかまるでわからないので、そうとしか言えない。だいたい、ちょっと買って二、三回通しで聴いて、何がわかるというのか。かといって百回聴いても上手い感想なんて書ける気がしない。音楽のレビューや評論をする人たち、実にすごい。彼らならきっと、俺が漠然と並べてみたくなるジョニ・ミッチェルグレイス・ペイリーをビタッと論じたりできるのだろうか?
 何を書いているかてんでバラバラで、文もメタメタだ。やはり俺が音楽について語るときに語るものは、値段とかそこらあたりに限るのかもしれない。あ、後このCDのジャケット写真や中の写真は絶品でした。氷上にて一個の黒鴉となるジョニ御大。一見の価値ありです。