ご来店ありがとうございました

レシートより

マクドナルドカンナイミナミグチテン ヨコハマシナカクフロウチョウ1-1-11

 今、まじまじとレシートを見ながら、「安い」と思っている。私の昼食は「フィッシュマックディッパー6個入り」、「ベーコンレタスバーガー」、そして、「フィレオフィッシュ」である。合計金額は、たったの360円なのだ。無論、360円の昼食が高いか安いかは意見の分かれるところだろう。しかし、私のように「ハンバーガー1個210円」世代には、驚異の金額と言わざるをえない。しかし、それを手に入れるまでには紆余曲折があった。2時ちょっと前に、私はチラシのクーポン2枚(ディッパーとベーコンレタス)を切り抜いて外へ出た。当初の予定では、ベーコンレタス二個(クーポンは同一種3個まで可能)で計390円(130*3)という目論見であった。雨が降っていた。しかし、雪を連想させるほど寒くはなかった。私は早足でマクドナルドへ向かった。マクドナルドは少し混んでいた。学生服姿の男子中学生たちと、ジャージ姿の女子中学生たちがいたからだ。関内は文化体育館などもあって、こういう学生たちの姿も多い。しかし、半分は注文を終えて待っている人も多く、私の順番は意外と早く来た。その短い間に私は予定を変更していた。「フィレオフィッシュ今なら100円」なのだ。同じバーガーを2個食うのに躊躇するところはいっさい無いけれど、30円安いならそっちがいいに決まっている。私はクーポンを2枚出し、「あと、フィレオフィッシュ1個」と言った。ディッパーのソースを問われた。「ワサビ」と言った。もう一つ選べというので、「タルタル」と言った。計360円。私は100円玉4枚で支払い、お釣りを受け取って混んでいる店内の後に下がった。すると、すぐに「…フィッシュ単品をクーポンでお買いあげの方!」と呼ぶ声がする。喧騷でよく聞こえなかったが、持ち帰りでクーポンなら私だろうか?しかし、早すぎる。ちょっと待っても名乗り出る人はいない。一応確かめるかと列を掻き分け前進。呼びかけていた男の店員も、こちらの半信半疑を分かってかレシートを見せる。すると「ビッグマック」などと書いてあり、違うと判明。また後ろに戻る。さて、困ったのはその「ビッグマック」たちだ。店員がさらに呼びかけたり、後ろの方を覗いたりするが、それらしい人はいない。混雑の中、待ちきれなくなって帰ってしまったのだろう。しかし、私もその後「帰ってしまおうか」というくらい待った。その間に、先程呼びかけていた男の店員が「お先に失礼します」と出ていった。もう一人、女性の店員が出ていった。2時で勤務交代なのだろう。しかし、控室は別の建物にあるのだろうか、文字通り店の外へ制服で出ていったのだ。制服は半袖である。私はもう少し待った。店内の時計を見た2時5分を指していた。「あと5分待ったら帰ろう」と思った。思った刹那、私の注文が読み上げられ「たいへんお待たせしました」と言われた。さすが世界制霸したファストフードである。ちなみに、レジの印字と照らし合わせるに、私が待ったのは5〜7分程度にすぎないのである。あの混雑具合なら、そのくらいは掛かるだろう。しかし、私はえらく待ったような気になった。だいたい、マクドナルドのシステムはちょっといい加減と思う。先に金を払ってもレシートは手元に残らないし、前はあったと記憶する整理番号のついた何かもない。お待ちの方も後ろの方に下がって、入ってきたお客さんはその人たちが注文のために並んでいるのかどうかもわからない。実際、今日も「わかりにくいよね」と口にする女子中学生がいた。日本人は行列を厭わないどころか、好む傾向にすらある。店内にお待ちの方の列ゾーンを作ったらどうだろう、と思うのだ。と、ここまで書いて思ったのだが、こんなことたかだか360円の客に言われたくもないだろうし、書いてきた内容を見るにこれだけ文字数を掛けて書くべきことではないのである。こんなことをしていては、その内、行動の全てを文字にしなければ気が済まない病気になるかもしれない。自戒しなきゃいけない。しかし、そんな病気になっても「ファストフードばかり食べていたせいだ」などとは言わないので、ドナルドには安心してほしいと思う。