好きな男と嫌いな男

 テレビブロスを買い始めてから半年くらいになるだろうか。安いわりに文字が多く、読むべきところが多いのがいい。他の雑誌のような、正面からの芸能人や番組紹介はあまり必要じゃない。それに、急に「一人暮らしの鍋」特集をして、「ハンバーガーとフライドポテト鍋」などを作ってしまう「GON!」テイストも好きなのだ。しかしながら、この雑誌の読者層、それも女性となるとどんな人たちなのかちょっと検討がつかない。そんな女性たちが選ぶ「好きな男・嫌いな男」だ。もちろん、ananとは大きく違う結果である。いや、ananの方は中吊り広告を見かけただけだけど。
 第一位、堺雅人さん。もしも去年『新選組!』を、山南敬助役を知らなかったら、誰だかさっぱりわからなかったであろう。しかしながら、見開き二ページのインタビューでも、「新選組!」の話が多く嬉しいかぎり。街で声を掛けられることが多くなったが、「山南のファンって、山南同様キチンとしてて礼儀正しい。だから声を掛けられても、僕もキチンと対応してます(笑)」だとか。あと、『新選組!』の前に映画『壬生義士伝』で沖田総司役だったというけれど、そうだっけか。いや、映画の方は後半しか観ていないのだっけ。
 第四位に寺島進。今、浅野忠信とのコンビで“金持ち兄弟”をやっているけれど、『鮫肌男と桃尻女』での同じコンビが印象深い。北野映画の人だけれども、どうにも自分には『鮫肌〜』の沢田役が思い浮かぶ。沢田と神様。
 第六位は阿藤快。上位の方で知名度が一番高いんじゃないだろうか。この人の改名は地味ながらもハマったと思う。
 後は、七位に宮藤官九郎がいたり、十八位に阿部サダヲがいたりとか、そこらへんが人気っぽい。去年のランキングは一位に荒川良々というのだから驚く。『義経』のうつぼの兄で知った自分はまだまだだ。何がまだまだかわからないけれど。
 一方で、嫌いな男ワースト。こちらはずいぶん控えめな扱いだけれど、ちゃんと二十位まで載っている。一位はホリエモンこと堀江貴文。二位にキムタク、三位に保坂尚輝、四位藤井フミヤ。なんとなくわかるようなわからんような。しかし、掲載されている読者のコメントがかなり毒吐きだ。
 ついでに女が選ぶ「好きな女・嫌いな女」。「嫌いな」の方で一位なのが黒木瞳だったのでちょっとショック。以前、何か別の調査で「彼氏が好みのタイプだと言っても許せる芸能人コン」みたいなのの一位だったと思うんだけどな。年齢差あたりで安心できるとか、そういうことだったのか。まあ、この手のアンケートにどこまで信憑性というか、そういうものを求めるのかって話なんだけれど。
 というわけで、俺が選ぶ「好きな女」は黒木瞳中谷美紀インリン・オブ・ジョイトイ。「好きな男」は浅野忠信長瀬智也スティーブ・ブシェミというところで。いや、ちょっと考えるだけでもかなり難しいな、これは。無理矢理ひり出さなきゃ出てこない。それなのに、こう、かなり自分を晒すような気になる。エロDVDのコレクションを晒すくらいに恥ずかしい。いやはや、なんでだろ。