流れよ我が涙、と言ったライカ犬はスプートニクの恋人の夢を見るか?

http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-050714-0007.html

 米航空宇宙局(NASA)は13日午後(日本時間14日未明)、野口聡一さん(40)が搭乗するスペースシャトルディスカバリー」の打ち上げを延期した。

 昨夜TBSのニュース23で、NASAの安全対策について疑問を呈するような報道(スケジュール優先、問題点を声に出せない体質って、JR西日本に相通ずる、のか?)をしていて、打ち上げ前夜にそんなネガティヴなこと言わんでも、と思ったものの、一夜明けてみれば打ち上げ延期。もちろん、安全対策をした結果の打ち上げ中止なわけで、それ自体は悪くない。ただ、現代科学技術の最先端であるNASA(通販の広告などより)が、万全に万全を期して、なおかつ威信と予算をかけて準備してきたものがこのトラブルでは、ちょっと大丈夫か? という気もしてしまう。
 こうなってくると、四十年前にようロケット打ち上げたな、とも思う。たしかにアポロ11号の月面着陸が捏造だなんて話も出るわ。しかし、こう言っては語弊があるかもしれないけれど、当時と今とでは命とロマン(あるいは国家間競争)を秤に掛けた場合の、命の重みが変わってきてしまったんだろうな。たとえ宇宙飛行士が五割の確率でもいいから行かせてくれといっても、そうはいかないだろう。
 ああ、それにしても宇宙、宇宙。俺が小さなころには「二十一世紀は宇宙旅行が可能」という夢を抱けたものだ。いや、まだ初頭も初頭だけれど、少なくとも俺が生きているうちに、西伊豆に行くように宇宙に行ける可能性はあるまい。これは、銀色のつなぎよりも、エアカーよりも残念なことだ。人類が宇宙に行けるようになったら、人類は進化するのか? というのはガンダムが教えてくれた発想だけれど、それを見ることもかなわない。せいぜいSFだのその関係の本(立花隆が宇宙飛行士に徹底取材した『宇宙からの帰還』ASIN:4122012325、神秘体験するタイプと全くしないタイプにはっきり分かれていたっけな。立花隆秋山豊寛『宇宙よ』ASIN:4167330040細々とした内容が記されていたっけな)を読んで、想像を膨らませるしかないのだ。
 だからこそ、宇宙に行く機会のあるほんとうに数少ない人には、きちんと行ってもらいたいと思う。野口さんのような宇宙飛行士はもちろん、たとえそれがリチャード・ブランソンであれ、堀江貴文であれ。