ギュスターヴ・モロー東京へ行く

 週末渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムギュスターヴ・モロー展に行くかもしれない。そのために、ギュスターヴ・モローについて予習する。が、まあいいや。『出現』がピカーってなってんだろう、ピカーって。それにそうだ、こういう時のために俺は聖書を読んだりしたのだ。頑張るぞ。
 とはいえ、本当に頑張んなきゃいけないのは東京だ。東京といえばあなた、日本の首都だ、帝都だ。おそろしく人が多いのだろう。ましてや渋谷だ、渋谷。俺はそれを考えただけで尻込みしてしまう。俺にとっての東京都は、湘南モノレール片瀬山駅から大船まで出て、そこから東海道線でうんと上に登った横浜という大都会の、更にその彼方にある驚愕の超弩級都市なのだ。この意識は多少東京に近づいた横浜市中区に住む今も全く変わらない。おおこわい。
 とはいえ、俺とてたまには都下に足を踏み入れる。東京都品川区勝島。おお、立会川駅から歩いて大井競馬場。とはいえ、都会の雰囲気とはちょっと異なる。駅前は下町の商店街という感じで、ちょっとウロウロすると鈴ヶ森刑場跡なんてのが出てくる。あなた、競馬に行こうとして刑場に行ったら何に立ち会うんでしょうか。おおこわい。
 かように、東京は怖いところだ。俺は大学受験の際、三日連続で東京駅の地下で駅員に助けを求めたことすらある。東京駅は俺になんの恨みがあるのか。こうなると、モローなどどうでもいいから部屋で寝かしてくれ、ということになる。モローを見たければ、どこか一軒家でも建ててその中に飾ればよろしい。そうだ、俺はデ・ゼッサントになればいいんだ。誰か俺に館とモローと世紀末を譲ってくれないものか。

※デ・ゼッサントにはなれないが、ネットで割り引きクーポンを発見したので満足。
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/moreau/coupon.html