来るべき日

http://www.yomiuri.co.jp/hochi/baseball/sep/o20050905_5.htm

山本監督引責辞任 5年連続Bクラス
 広島・山本浩二監督(58)が今季限りで辞任することが5日、明らかになった。2001年からの2度目の監督就任となった同監督だが、今季も最下位に沈み、就任後の5シーズン連続のBクラスが濃厚。不振の責任を取る形でユニホームを脱ぐ決意を固めた。後任には1992年から3年間、広島でプレーし、現在、米国3Aバファロー監督のマーティー・ブラウン氏(42)の就任が有力視されている。

 世間では星野仙一氏の巨人監督就任が取りざたされている中、遂に我が広島東洋カープにも来季監督の人事について報じられるところとなった。公式のアナウンスではなく、スポーツ報知一紙の伝えるところではあるが、読売グループゆえに山本監督を巡る情報には強いと考えて差し支えないであろう。私は子どもの頃に「ミスター赤ヘル」の存在を心強く思った者である。しかし、敢えて山本浩二ファンの怒りを買おうとも、私はこのところ周囲に対してこう言っていたのだ。「山本監督の続投か、三村ヘッドコーチ監督昇格の場合、俺は来年カープを応援しないかもしれない」と。
 さて、ブラウン。あの、ブラウンか。いや、ランスほどの印象はない。しかし、この人事(もう本当という前提で書いています)も大したものである。ルーツ監督を思わせる外国人起用で、新監督自身もまだ四十代前半でフレッシュ。おまけにマイナーリーグで優秀な成績を収めているという実績付きで、ここらあたりは日ハムのヒルマン監督を思わせる。尚かつ、松田元オーナーが執拗に拘るところの、身内広島出身という条件もクリアしているのだ。よくもまあこんな人材を見つけたものだ。
 さらに希望を述べさせていただくならば、コーチも連れてきてほしい。このままのペースでシーズンを終えると、守備は楽天を下回る三桁失策で、七年連続のリーグ最多は確定的。失点の方もチーム創設一年目、二年目と同じくらいの壊滅ぶりとなる。確かに広島市民球場は失策しやすい。怪我人もあってポジションの変更も余儀なくされた。しかし、これは酷すぎる。決して一時的な問題とは言えない。根っこの部分がダメなのだ。我々ファンもここ数年来「怪我人が多いから」で目を瞑ってきた部分があった。しかし、いつの間にかかつての広島野球の土台も根っこも無くなっていた。目指すべきは今の中日が持つ質の高い野球。そして、それを作り上げようとしている落合監督はかつての広島野球を目標にしていたとも言う。一から作り上げなければいけない。そのためには、コーチも入れ換える必要がある。
 ところで記事はこうも書いている、野村謙二郎アメリカで指導者としての修行を希望している、と。これはもう私が勝手に望んでいたこと(id:goldhead:20050624#p2)と一致するところで、万々歳と言うほかない。まだ指導者として未知数の野村が既定路線というのに疑問の声もあろうが、ただエスカレーターに乗って監督に向かうような男ではないのだ、野村は。
 というわけで、急にカープに夢と希望が出てきた。いくら最下位とはいえ、反攻の材料がないわけではない。ないどころか、去年の首位打者に今年の本塁打王、あるいは最多勝投手候補を擁するチームなのだ。そして、来シーズンの直線一気を夢見て、とりあえず今の最下位からは脱出してくれ。山本浩二に最下位の汚名を背負わせて辞任させるのは多少忍びない。来年あたり、日テレの解説者として笑ってられるように送り出すのも、せめてもの手向けだ。そして歌おう、栄光の旗ひるがえれ、と。