動向を注視せよ

http://www.daily.co.jp/baseball/2005/09/07/186244.shtml

 広島・山本浩二監督(58)の去就問題を受け、安仁屋宗八投手コーチ(61)は6日、一蓮托生(いちれんたくしょう)の姿勢を示した。

 昨日スポーツ報知が第一報を発した山本浩二監督辞任について、後を追うように各社が記事にした。辞任と言い切る新聞もあれば、話し合いへという段階の新聞もあり、テンションはまちまちだ。まだまだ油断してはならない。いや、油断って、何を。そうだ、去年は辞任と留任の報が同じ日に流れたのであった(id:goldhead:20040914)。
 それはそうと、安仁屋コーチにまで触れたのはデイリースポーツのみである。2,500球の投げ込みが何をもたらしたかと言えば、キャンプの話題をもたらしたに過ぎない。一年でユニフォームを脱ぐことは、残念ながら仕方がない。しかし、忘れていけないのは清川、川端両コーチの責任。聞けば河内貴哉もフォーム改造の挙げ句に、ストレートが130km/hくらいになってしまったという。あれだけ評価された逸材がこれでは、果たして若い才能がカープに入りたいと思うだろうか。
 もちろん、全てコーチの責任と言いたいわけでも、個人攻撃をしたいわけでもない。ただ、客観的に結果が出ていないのは確かだ。二軍クラスの選手は、いつクビになってもおかしくない中で野球をやっている。果たして、当の選手だけが放り出されて、コーチが責任を取らない中に信頼は生まれるのだろうか。
 とはいえ、カープの終身雇用的な組織のあり方は、ある意味現役時代の薄給(もちろんプロ野球の中での話)の引き替えという部分もあるだろう。しかし、それがユニフォーム姿の職であるというのはどうか。酷な言い方をすれば、本来戦うべき集団である野球チームの魅力を削いではないか、と。そして山本浩二にしたって、去年続投の理由に挙げられた「球界での人望や人脈」があるというなら、GMでもシニアディレクターでもいいじゃない。
 うーん、何やら書くまでもないようなことを書いてしまった。しかし、ここ数年の低迷から脱する大転機かと思えば、これくらい仕方ない。と、一人で納得しよう。人間二百年三百年生きられるわけじゃないのだから、五年というのは決して短い時間ではないのだ。