十月十三日二つの試合

 八時過ぎに帰宅した俺は、ラジオを聴き始めた。先週偶然に聴いた(id:goldhead:20051006#p3)板尾とキムのブジオ!を聴こうと思ったわけだ。覚えていた俺は偉い。……と思ったら、先週野球を聴こうとして板尾のラジオを耳にした俺が板尾のラジオを聴こうとしたら野球が流れてきたのだから驚いた。そう、パリーグプレーオフソフトバンク・ホークス(正直に告白するが、しっかり意識しないといまだにダイエーと言ってしまう)と千葉ロッテマリーンズの試合だ。それで俺、思わず聞き入ってしまった。ラジオからでも試合の盛り上がりや、何というのだろう、密度が伝わってきた。川崎の飛び出しを刺したサブローの返球。苦手の杉内からバスターで安打した福浦。そして、涙の最終打席死球から数週間、またもや大舞台で死球をもらった初芝清(偉大すぎる!)。なんか勝ったロッテばかりになってしまったが、やはりホークスだって雲の上の存在のように思える。
 ……では、雲の下にあるのが何かといえば、悲しいかな広島東洋カープである。言うまでもなく昨夜は今季最終戦であり、山本浩二野村謙二郎澤崎俊和小林幹英松本奉文引退試合。そして、黒田博樹単独最多勝に新井勝浩のチーム歴代最多本塁打記録が掛かった試合。対する横浜ベイスターズにしてもチームのAクラスに先発三浦大輔最優秀防御率最多奪三振が掛かっているのだから賑やかだ。
 この試合、途中までRCCのネット放送で聴いたが、途中経過と結果はプレーオフの合間の情報で知った。苦手の三浦から得点するも勝ちきれず。結局ソロホームラン二本の二点という、まあ、コージのカープの集大成的な試合に。しかしまあ、悪いことは今年で出し切ろう。野村が帰ってくるまでに立派なチームになってもらおう。……ということで、マーティ・ブラウンへの期待は高まる一方。何せ、目の前のベイスターズは三年連続最下位から監督交代(だけとは言わないが)で一気の浮上。何もチーム建て直し中だからって、下の方で遠慮するこたないのだ。
 とはいえ、来季はともかく野村の引退だ。しかし、野村については二千本のときや引退表明のときにいろいろ書いたし、これについては市民球場に足を運んだファン(うらやましい)でもない俺が何を言えよう。それよりも、いつの間にかチーム唯一の全試合先発出場を果たした前田智徳にこっそり拍手を贈ろう。前田の兄が帰ってきた。