『NIKKI』くるり

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 昨夜思わずみなとみらいのCD屋で買ってしまった。買ってしまったっていうと何だけれど、正月でちょっと酔っていたので思わず、みたいなところがあって、なにせ中古以外のCDなんてまず買わないもので、それでも前からほしかったアルバムなのは確かだし、ジャケットも初期suedeみたいだし、悪くはないと自分に弁解してみたりもして。
 しかし、気づいてみたら、アルバムをきちんと買いそろえるミュージシャンになっていたな、くるり。しかし、このフロム・キョウトシチーのバンドの曲は、以前(id:goldhead:20041006#p3)も書いた通り、シングルカットされた曲の印象ばかり強くて、アルバム単位での印象というのは薄い。そういうカラーを感じるのは『図鑑』くらいのもので、後は、どのアルバムがどんなテイストなのか頭の中で混然としている。あるのはとにかく、「ワールズ・エンド・スーパーノヴァ」や「ばらの花」、「ワンダーフォゲル」、「ハイウェイ」、「ロックンロール」などの強力な中毒性ばかり。
 さて、そんなところから見てこのアルバムはどうだったか。正直、シングルカットされたもの四曲収録というので、その点で安心はしていたのだ。そして、やはりシングルカットされている各曲は魅力的だった。しかし、上にずらずら並べた面々に比べると、中毒性は弱い。しかし、そのかわりだかなんだか分からないが、アルバムを通したカラーというのはぴたっと来ている。ここらあたりが今までと違うようだ。お目当ての一つであった「赤い電車」がやや毛色の違いを感じさせないではないけれど、一色に染まっている。まだ二回くらいしか通して聴けていないけれど、そんな印象が強い。
 というわけで、こういうアルバムは時間をかけて何度も聴くと、スルメのように良さがでてくるもの。とりあえず繰り返し繰り返し聴こう。元を取るまで。