『西遊記』(第一回)

goldhead2006-01-10

 馬券に負けた腹いせに酒かっくらってふて寝していて、目が覚めたのが九時二十分ごろ。ちょうどやっていたのがこのドラマであった。俺には小説でも映画でも作品の導入部分の説明的な感じが嫌いという妙な好みがあって、冒頭部が見られなかったのが逆によかったのかもしれないが、ついつい最後まで見てしまった(原作をよく知らないので、いきなり牛魔王でいいのかと思った。大ボスじゃなかったのか)。
 しかしなんだろう、これは冒険だな。西域を巡る冒険より大きな、フジテレビの冒険。なにせ月9という枠である。「なにせ」というほど興味があるわけでもないけれど、「なにせ」と思ってしまうほどそれなりのイメージのある枠だ。そこで『西遊記』やっちゃうんだから、まあすごい。しかし、俺はその冒険大歓迎。恋愛主軸ばかりがドラマじゃないという、その枠の広がりに期待したいのだ。月9で幕末物やってもいいじゃない、という具合。
 というわけかどういうわけか、主演は香取慎吾である。『新選組!』を語る番組で、「自分は原田左之助タイプ」というようなことを言っていたが、さもありなんというはしゃぎっぷりがいい。このままキャスト話を続けると、カッパの内村光良はアリだと思った。が、ブタの伊藤淳史はどうだろうかと思った。別にa.k.a電車男であることが問題ではない。やはりブタはデブの枠でしょう、と。しかも、香取よりさらにサルっぽいあたりがどうにも。
 しかし、三蔵法師玄奘を演じた深津絵里は最高でしょう。玄奘は本来男なので、深津は男装の麗人ということになる。深津で男装というと映画『1999年の夏休み』(ASIN:B00005LPF5←「お前の好きな映画五つを挙げろ」と言われたら、確実に入ってくる一本)における少年役なわけで、これにケチのつけようがあろうか。
 そういうわけで、深津目的一本でこのドラマみてやろうか、という気がしないでもない。コント番組にしか見えないとか、そういうあたりもあるだろうけれど、とりあえず何かこの違和感は面白いと思うのもあるし。