リトル遊戯

 俺の机の上は野犬に犯された後の女子中学生の服みたいな状態なので、卓上カレンダーの所在はついに知れない。したがって、俺は職場でカレンダーを見るとき、壁に掛かっているものを見る。掛かっているカレンダーはどこにあるか。ちょっと離れた上司の頭の向こうの壁におわします。したがって、タイミングが悪いと意図せず上司と目があって、思わずはにかんでしまうのです。オッサン同士であまりはにかむのもぞっとしない。だから、視線の端で上司の姿勢をのぞき見て、「パソコンの画面に釘づけだナ」というタイミングを見計らってカレンダーを見る。そんなリトル遊戯のこと、なんで日記に書く必要があるのか。書かない理由だってない。