KURODAとKUBOTAは似ていた15

goldhead2006-03-02

 WBCという略称を聞くと、どうしてもボクシングの方を思い浮かべてしまう。しかし、俺はプロ野球ファンなのでワールドベースボールクラシックについて考える。
 何戦か壮行試合があった。そこでやはり目を引いたのは球数制限。テレビのスコアにも「ただいま○○球」という表示。やはりこれが鍵だ。
 それ以前に是非論があった。ニューヨーカーの大セレブ松井秀喜様(id:goldhead:20051227#p3)もこれを辞退の理由の一つに挙げていたか。無論、代表選手、特に投手から異論が多かった。
 野球とは完全なバランスの上に成り立っているスポーツだ。ここまでルールが複雑で、なおかつ成り立っている。細かな修正はあっても、神秘のバランスといっていい。
 ゆえに、不可侵のバランスに対する手直しに抵抗があるというのは当然だ。俺も先発完投型にロマンを感じるタイプなので、釈然としないルールではある。
 しかし、たとえばアメリカなどの学生野球などでは、球数制限は当たり前だという。むしろ、日本に無いだけだ、と。言われてみれば高校野球などはときに異常だ。
 それならば、そういうルールでの真剣勝負を楽しめる、と割り切ればそれでいいかもしれない。DHあり・なしも大きな違いだが、両方楽しめばいい。交流戦のホームゲームで、普段とは逆にしようという案には大賛成だ。
 見る方は楽しめばいい。やる方は勝負だ。異常な高校野球の頂点に君臨した松坂大輔が苦しんだ。「球数を稼ぐ」というのが、スタミナ不安型でなくスタミナ無尽蔵タイプに有効という意外さ。
 しかし、「球数稼ぎ」に走る消極性を出して勝てるほど勝負は甘くない。ここの駆け引き、兼ね合いはそれなりに見物なのではないか。今は少しばかり楽しみにすらなっている。
 それにしても、黒田博樹の怪我は残念だ。このような国際試合で、また一回りスケールアップしてもらいたかった。こうなったら、もう一人の赤ヘル、ただ一人の赤ヘルである新井貴浩に期待するだけだ。
 数年前の新井だったら、「やらかさないように」と不安になったものだが、今の新井にそれはそぐわない。なんと大きな変わり様か。これも護摩行のなすところだろうか。まあ、とにかく新井も何でも吸収して、押しも押されもせぬ日本のスラッガーになってもらいたい。別にイチローの走塁技術を盜んできたっていっこうにかまわないけどな。