福が来た ワールドベースボールクラシック:アメリカ対メキシコ

http://live.sports.yahoo.co.jp/sportsnavi/171_wbc.htm
 ラジオのDJが急に興奮して「うれしいお知らせがあります」。何かと思ったら、何とメキシコがアメリカに勝ったおかげで、日本の準決勝進出が決まったという。これはもう腰を抜かすほど驚いた。だって、昨日のニュースも俺も君もみんなも、もう完全お開き&反省モードだった。そんな雰囲気だったじゃないですか。
 しかしなんだろう、またメキシコ戦でもあやしい判定があったらしいじゃないか。そしてこの結果だ。まさに天網恢々疎にして漏らさずとでも言うべきか、人間、悪いことはできないんだなぁ。この誤審、審判については今後百年世界野球界で語りぐさになるだろう。
 でも、喜んでばかりはいられない。また、韓国とやるのだ。正直、同じところとばかりやって、ちょっと変なルールだ。しかし、好機と考えようじゃないか。連勝での勝ち逃げを許してはいけない。二度敗れようとも、ここで一つ勝てば、WBCという大会上は韓国より上で終えられる。変だけれどもルールはルールなれば、これも一対一のシリーズじゃないのだ。
 そうだ、好機とばかりは言えないのだ。もしも三度戦って三度敗れることがあれば、「今大会限りのこと」で済ませられない、決定的な敗北の烙印を受ける。日本にとっては、勝てば一発逆転だが、負けたら全てを失う、そういう戦い。ある意味この大会最大の局面を、いや、日本プロ野球最大の局面なのだ。振りかざせZ旗、吹けよ神風。
 いやはやしかし、日本選手はきちんと気持ちの切り替えができるのだろうか。そのあたりは、プロフェッショナルのマインドを信じたいところだ。それに、イチローをはじめとして見せてくれた悔しさは、決してすぐに流れるものじゃないだろう。魂の戦いだ、立ち上がれ日本野球。
 ……とか力みつつも、今後馬場を貸すだけになったアメリカの冷ややかさがちょっと気になったりするのだけれど。いや、アメ公だってベースボール好きだろ、嘘でもいいからなんとか盛り上げてくれ。頼むぞ。

追記:やはり今度の件、メキシコには感謝したい。もちろん、メキシコにとってみれば、日本は自らの決勝進出を阻んだライバルであったわけで、あまり感謝するのも筋合いかもしれないが。で、ふとメキシコの野球について思い出した。以前、元広島のエディ・ディアスの所在を調べたときに突き当たったのだ。これ(id:goldhead:20051221#p4)。メキシコ国内リーグは3A相当くらいで、ユカタン半島では野球が盛んなのだった。アメリカ打ち破って、ユカタン半島盛り上がってたらいいな。

追記2:自分も福が来たとか書いたし、なんか棚からぼた餠的な準決勝進出という雰囲気がある。しかし、たまたま日本とアメリカとメキシコの試合順からこういう展開になったまでで、数字の上ではごく僅差とはいえ普通に日本が上に行くべきものなのだ。……って、もちろん時がもたらすドラマを軽視するわけじゃないし、展開が結果と無縁なはずもない。むしろ、あっさりアメリカ勝利の展開を覆してくれただけに「メキシコありがとう」的な感情もあるわけだけれど、あんまり空から降ってきた幸運みたいに思ってしまっていた自分もどうかと思って一応メモ。