カリスマ整形女医はカテナチオの夢を見るか?

東京都渋谷区で美容外科池田優子さん(47)の長女で明治学院大4年果菜子さん(21)が誘拐され、3億円が要求された事件で、警視庁渋谷署捜査本部は27日、監禁の現行犯でいずれも職業不詳の横浜市鶴見区小野町、韓国籍の崔基浩(54)、住所不定中国籍の李勇(29)、岩手県矢巾町、伊藤金男(49)の3容疑者を逮捕した。3人とも監禁容疑を認めている。

 ワールドカップ試合終了後に突然のテロップ、そして緊急報道へのスイッチ。はたして試合中の報道解禁だったら、試合をぶった切ったのだろうか。それくらいの熱の入れようには、少々閉口した。そりゃ、営利誘拐は大罪の一つだ。しかし、解決済みなのである。重武装した凶悪犯が街に逃げたというニュースではないのだ。根掘り葉掘りは後からやりゃあいいじゃないか。どうにもテレビの感覚がわからなくなるときもある。きっと、「うおー、言いてー」みたいなゲージが、報道管制(自主規制)によってつもりにつもって、ヒートアップしちゃってんだろうな。
 それに今回は、名の知れたカリスマ女医と、その娘池田果菜子さんに関する話。有名人が大事件の被害者に、となると色めき立つと行ったところだろう。しかしながら俺は、この池田優子女医も、その娘さんもまったく知らなかった。初見である。初見なのに、もう彼女たちが東京都渋谷区鉢山町の豪邸に住んでおり、娘さんはそこからバスで明治学院大学に通うという事実を知ってしまった。
 世の中にはいろいろとセレブや勝ち組と称される人たちを持ち上げるような番組があって、俺などは自分の精神衛生のために決してチャンネルをあわせることはない。いったい誰が喜んでみているのだろうかと思うのだが、そうか、こういう意図もあったのだろうか、とは勘ぐり過ぎか。しかしまあ、夜のうちは犯人についての報道が無く、今どきの若者がでかくてスモークシールド入りのワンボックスかなんかで拉致った、短絡的な犯行かと思っていたもの。ふたを開けてみれば韓国(在日?)、中国、日本(?)の短絡的な多国籍おっさん連合が犯人。営利誘拐の難しさをなめ過ぎているとしか思えない。
 そして、翌朝のニュース。池田女医の悲惨な面持ちには驚いた。胸が張り裂けそうな思いをしたせいか、顔にまで張り裂けそうな思いがよく出ている。故人である鈴木その子さんも、息子さんを不幸な事故で失っていたが、そういった影響を思わずにはいられなかった。
 今後はこういった事件も増えてくるのかもしれない。そのためには、彼女らのような大金持ちにしてはかなり脇が甘かったというのは否めないだろう。セレブがバスなどに乗るべきではなく、運転手つきの車で常時移動するのは当然だ。常にボディガードを帯同させるのも当然だろうし、そもそも一般の大学に通うというのもおかしい。貧民がうろつくような市街に出歩くべきではないし、そんなところを歩いていたら首ごとネックレスを持って行かれるのを覚悟すべきだ。金持ち以外は進入禁止の総合都市が造られるべきであろうし、その外は低所得のモヒカンと革ジャンが跋扈して、ひたすらダイソーとドンキが立ち並ぶべきだ。きっとそうなのだ。