「マイ★ボス マイ★ヒーロー」を見てみた

goldhead2006-07-10

 俺の長瀬智也びいきは、おそらく深夜の再放送で見た「池袋ウエストゲートパーク」にはじまる。それでもって、「タイガー&ドラゴン」でさらに評価をあげ、映画『真夜中の弥次さん喜多さん』なども見て、実に好きな俳優となったわけである。その長瀬君がまたヤクザ+高校生役というのだから、見るしかない。
 ……とは言うものも、多少の不安みたいなものもあった。なぜなら、上にあげた作品はみなクドカン絡み。はたして、そうでない長瀬君はどうなのか。「白線流し」では陰のある二枚目、くらいの印象しかなかったが。それに、なんとなくだけれど、どうもドラマの想定する客じゃあないな、俺は、という思いもある。だから、見方も的はずれなんじゃあないか、みたいな、そんなところもある。
 しかしまあ、それでもとにかく、ドラマを第一回から見るのが苦手な俺が、一回目の冒頭から見たわけだ。舞台はいきなり香港で、二十五億からのカウントの計算ミス。俺はてっきり「ところで今何時でしたっけ?」と言われ、数え間違えるネタに違いないとか思っていたが、「時そば」ではタイガーすぎてよくないか。
 それでもって、制服姿。正直いって、全然違和感がないように思えた。ぜんぜんいけるじゃん、みたいな。しかしあれだ、それも単品としてそこに居たらそう見えるだけで、高校生役に入り込んだ途端の違和感。年齢がかもし出す重み。アイドルがいつまでも若いわけではないのだな、とか思った次第。しかし、他の生徒役がかなり小さく見えたが、わざとそうしたのかどうか。
 そうだな、舞台は高校だった。転入初日ってのは学期始まりではなかったのかな。いきなりあんなに授業始まらんだろうし。そして、おそらく大昔より言われているであろう「そんな真ん中に席がぽっかり空いているはずがない」というありがちな学園もののつっこみどころ。急にプリン争奪戦がはいってよくわからないところもあって、一番わからないのは、あのちびっ子と忍者ハットリ君っぽいマント制作していたのはいつなのか、とか思ったりとか。それに、「放物線」言うけれど、水平飛行してるように見えたとか。まあなんか不自然さはあったりもするけれど、細々と気にしてちゃいけないか。気にするヒマもなく小ネタ詰め込んでくるようなドラマ(「時効警察」とか。そういえば、ドラマを見ようと思ったのはそれ以来か)ばっかり見てきた弊害だろうか。
 まあ、それで、なんとなく話の方向性も見えたりだけれど、やはり長瀬智也はいい。イエス、ノー絶叫から、教師に指されないようにする、あの顔芸、最後のウォーターと、実に弾けていていい。あと、タバコの吸いっぷりも実によく、俺にむくむくと喫煙欲がわきあがってきたことからも、変な嫌煙団体に因縁つけられないように注意してもらいたいもの(やがて禁煙エピソードは入ってきそうだが)。エーゲ海、いや、鋭牙会のなわばりはランドマークタワーのあたりであって、いちおうご近所みたいなものだし(だとするとあの学校は石川町の山の上あたりだろか)、マイボス・マイヒーローとりあえず次も見てみよう。