http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_10/g2006102301.html

爆笑・太田 土下座ばねに豪邸

 俺はこの見出しを見たとき、ちょっとだけ戦慄が走った。「あの話は本当だったのか」と。昔、ダウンタウンの松本が、爆笑問題を呼びつけて土下座させたという伝説は、本当だったのか、と。それを太田光が豪邸を機会にほのめかしたのか、と。
 ……そんなわきゃあないわな。でも、大昔の女性週刊誌(?)のネタ一つから広まった伝説、それを単にそれとして触れるんじゃあ弱い、そう思ってしまったのだ。いや、やっぱり伝説は伝説、ね。
 ところで俺は、お笑い芸人に関して「●●派」ということもとくになく、まんべんなく好きな方だ。だから、その伝説については信じるも信じないも、どちらがどうだというほどのものもないけれど、しかし、伝説自体は嫌いじゃあない。いや、本当ならすごく嫌な話ではある。だけど、だって、今の下の世代に、こういうキリキリくるような話なんてなさそうだもの。いかにも、こういう、ありそうな伝説、いいじゃない。
 だから、あったにせよ、なかったにせよ、この話はこのまま謎がいい。ウィンストン・ナイルス・ラムファードとその愛犬カザックだけ知っていればいい。そうだった、太田の事務所の名前はタイタン。俺もヴォネガット好きだから、太田の言説のあまりひねりのなく面白くないあたりの根っこ、知ったような気になっている。そこらあたりを、完全に笑いに昇華して、お茶の間に流すところまで持っていってほしいと思うが、最近はどうも、切り離して開き直っているようで、それはあまり面白くない。