世の中うまくいかないものなのか

http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/pro/news/20061028k0000m050109000c.html

 今年5月末に初のフリーエージェント(FA)権を取得した広島の黒田博樹投手(31)が27日、広島市民球場内の球団事務所で鈴木清明球団本部長と会談し、残留を要請された。

 いきなり結論には至らなかったか。まあそうだわな、本気で迷っているのだろう。「複数年契約を含めた金銭面の条件」ということは、そういった迷いにつけこんだ条件も出たのだろうか、「とりあえず一年契約でプレーオフ導入とマーティ・ブラウンの二年目を見てくれ」みたいな。とはいえ、FA権行使の確率はやはり高いように思えるが。しかし、今日「宣言する」と宣言させなかったあたり、球団もかなりがんばっているに違いない。金はどうにもならないが、将来のポストとか。
 が、しかし、コーチや監督といったポストが、天下り先みたいになってていいのかな、とも思う。新体制のカープの一軍投手コーチとブルペンコーチ、小林幹英沢崎俊和ともに32歳、まだ現役でもちいともおかしくない年齢。別に彼らの指導力や野球理論を駄目と決めつけるわけじゃあないが、かといって彼らが、たとえば黒田を指導し、能力を引き上げるだけのコーチかどうかといえば、ちょっと無理がある。まだ指導者としては可能性の段階でしょう。そりゃあ、人件費だって抑えたいのはわかるが、指導者はさらに先輩の指導者に学ぶ、そういうもんでしょう。ブラウンの側にいれば大きな学びになるやもしれんが、かといって、ブラウンが投手コーチとブルペンコーチまでカバーできる千手観音みたいな存在でもなし。
 要は、黒田がそんなカープをどう見るかということ。残ってくれたらうれしいのは当然だが、去ることを選択しても、あまり悪く言う気にもならない。でも、もし出て行くのならメジャーに挑戦してね、お願いだから。