青島幸男の死

http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20061220-132834.html

放送作家、俳優、小説家、国会議員とテレビ時代を代表した「マルチ人間」で、前東京都知事青島幸男(あおしま・ゆきお)氏が20日午前9時31分、骨髄異形成症候群のため東京都内の病院で死去した。74歳。

 青島幸男といえば、なんといってもドラマ「意地悪ばあさん」だ。小さなころ、これが楽しみで楽しみでならなかった。家には古い古い原作コミックもあったが、青島演じるばあさんの方が好きだった。ウィキペディアの項目によれば、自分が楽しみにしていたのは「毎年4・10月」に放送されていたという「帰ってきた意地悪ばあさん」シリーズだろう。それならば、あの楽しみの飢餓感も説明がつくというもの。それで、「いっさい選挙活動をしないで国会議員」なんて話を親から聞いて、子供心に「スゲェ」って思い、その後も好もしく思っていたものだ。
 ……と、終わればいいが、ユーモア抜きの意地悪で続けてしまえば、やはり都知事時代とその後はイメージが悪くなった。聞きかじりの知識を鵜呑みにしただけだったが、都市を発展させる起爆剤としてのイベントは必要で、あれをやめたせいで臨海副都心がいまだに野原じゃないかって。それで、その後はろくに仕事していないんじゃないか、とか。いっそのこと、“官僚の中の官僚”石原信雄が都知事になってた方が、逆に面白かったんじゃないか、とか。なんか歯切れが悪くなったようで、小さなころのギャップが大きかったんだな。だから、近年のテレビ出演なんかはぜんぜん見ていなかった。「踊る大捜査線」がらみとかあったようだけど。
 結局、どうなんだろう。いまだに評価が分かれることらしいし、わからんことのようだ。まあ、こんなことは忘れられて、意地悪ばあさんや名曲「スーダラ節」が残ってくれればいいな、と俺は思うのであった。合掌。