1.4東京ドーム

 昔、俺と弟の間で太陽ケアの歩き方が流行ったことがあって……というのは完全に実話(どこの地上波で太陽ケアを見たのか思い出せない)だけれど、俺は太陽ケアの風貌だとか、動き方だとか、名前だとかが好きで、そりゃあ復帰後に一度も姿を見ていなかったのだし、せっかくなので拝見してみて、やはりあの独特の姿勢というか、雰囲気も変わらず、詳しくは知るまでもないけれど、やっぱりいいなあと思ったのだった。が、試合の方はどうかといえば、はしょったところがあるのかどうか、棚橋弘至の勝つのが決まっていたから勝ちましたというふうで、なんで太陽ケア優勢から逆転できたのか、という点での説得力に欠けるように見えたのは、プロレス知らずだからだろうか。
 でも、面白かったのは次で、永田裕志鈴木みのる。キラー永田の顔芸が二度も見られて満足。思わず拝みたくなる鬼の形相。でも、試合の感じもこのくらいじゃなきゃダメなんじゃあないかな、とか。
 中邑真輔川田利明……すみません、睡魔に負けました。でも、気を取り直して蝶野正洋武藤敬司vsテンコジ。ベテラン二人が「格が違う」ってアピールしてたけど、それってたぶん核心すぎるのが悲しいところか。一般の知名度といえば、マウナケア・モスマンが誰か知っている人など特殊中の特殊、たとえばものまね芸人を見ればわかる。ジャイアント馬場アントニオ猪木は誰にでもわかる安全牌。ところが、長州力となれば「元ネタは知らないが面白い」の域で、似たようにして蝶野、武藤あたりが限界。天山の脱水などやるとしたら、細かすぎて伝わらないモノマネ選手権あたりが限界ではないだろうか(とはいえ、クロム・ザザの番組だ。お、無駄な固有名詞覚えていたぞ)。さらに言えば、棚橋や中邑のどこをモノマネすればいいのか、素人目にはちょっとわかりにくい。太陽ケアは誰かチャレンジしてほしい。で、最後に橋本真也使うのは、使わないっていってたのに、けど、なんかいいか。でも、闘魂三銃士、とか言われてもなーんも知らない俺だけど、昔の映像流れ、その会場の盛り上がりようを見るに、そっち見たいとか思ってしまったり。やっぱり、何かをはぎ取られてしまったプロレスというのは、なかなかああは盛り上がれないだろうか?