大日本八百万部会

http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070309-167017.html

行列のできる法律相談所」でおなじみの丸山和也弁護士(61)が、東京都知事選(22日告示、4月8日投開票)に立候補する意思を固めたことが8日、分かった。

 今朝ワイドショーを見ておると、スタジオの橋下弁護士とこの丸山弁護士が話していたのである。いろいろなことを言っていたが、浅野史郎氏について「民主党の推薦を断っておきながら、あとから握手では、建前だけの無党派だ」的なことを言うので、それはそうだと思う。石原慎太郎にしても実質自民党といえる。しかし、こんなこと今回の知事選に限った話ではない。国政選挙だろうと地方の首長選だろうと、いかに白々しい「無」(所属)表記の多いことか。無所属が無所属というだけで党所属より素晴らしいわけではない。なのに党の側がそう勘違いしてかそうさせているに見えるのは滑稽にも思える。
 ここからは今回の選挙と違う話に滑る。国会議員は各地域から代表が選ばれて集まる。その地域別に何の意味があるのか。北の声もあれば南の主張もある。しかし、投票のための便宜的な区分けにすぎないのではないか。これで本当に国民の代表が選ばれているのだろうか。
 族議員というのがおって、非難の矢面である。しかし、それら議員を後押しするところの族は、それもまた日本人の有権者であり、日本人の声に他ならぬ。自らの職業の発展を望むのは自然な話である。その声は声として提出して、他の族の意見とはかって多数決をとるのが民主主義ではないのか。国会には地区の代表でなしに、農家の代表、漁業の代表、建築業の代表、飲食店の代表、運送業界の代表、スポーツ選手の代表、警察官の代表、お笑い芸人の代表……などなど、各職種・職業・職能の代表が集まった方がすっきりするのではないか。フランス革命時の三部会をさらに細分化したものである。
 ……などと政治の勉強をしたことのない俺は思いついたが、幼稚な意見だろうか。
PDF注意→http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2005/pdf/050520.pdf
 検索すると経済同友会による我が国二院制改革についての提言が出てきた。経済同友会がどう(略)知らない。しかし、高卒の俺以上の教育を受け、知識見識のある方々の提言であることは疑いない。その中の参院改革の項で、「職能代表の院」というアイディアは提出されている(p.18)のである。むろん、否定されてはいる。が、よかった、たたき台の発想くらいにはなるのだ。
 して、否定される理由は。

例えば、「大企業経営者代表、自営業者代表、労働者代表、文芸界代表」など、職能別に選出された代表者で構成するという案。だが、現代の日本で、こうした同じ職能の人々を網羅し、代表できる団体があるのか。公正・客観的な推薦・任命基準の設定は困難で、行ったとしても団体の利益代表と化してしまう懸念がある。またそもそも日本は、そういう職業固定的な社会なのかどうかという疑問もある。

 なるほど、上の例は職能別、横割りだが、網羅し、代表するという区分けをするのは難しい。農産物の運送をしているとして、農業なのか運送なのか。はっきりと言える業種もあるかもしれないが、むしろこの複雑に連携・連動する社会では難しいように思える。個人個人にしても、都知事の息子で天気業界にも属しているが、練り物業界の顔である、などというケースは稀ではない。
 というわけで、やはりいろいろの網目が混じり合ったり集まったりするところで政党というものがあるのだなあ、というところでいいのだろうかよくわからない。でも、参院はなんか別の選び方するのは面白いと思った。