『ブレイブストーリー』

 上でナウシカの話をして、下でブレイブストーリーなのはまったくの偶然。俺はテレビ映画で最近の邦画はありがたがる方だし、アニメだってなんとなく見るくらいに好きだ。それに、原作の宮部みゆきは、かつて宮部みゆきが出始めのころ、時代物以外の宮部みゆきはあらかた読んでいたのだ。ブレイブストーリーは未読。ブレイブストーリーって馬の名前みたいじゃないですか? って、ブレーヴハートの話しようとしたら、本当にブレイブストーリーって現役馬がいたわ。
http://db.netkeiba.com/horse/2003110062/
 ちょっとシビアだ。というわけで、この『ブレーブストーリー』、現実世界シビアな宮部風&ファンタジー。そして、宮部さん好きそうなショタ風味付け(なんか小説からそういう印象を受けたことある)もあって、俺も美少年は好きなので満足。……というわけにはいかんよね。上のナウシカの場合はあんだけの量の二巻くらいを映像化した(映画ができたとき、原作の方がどこまで行ってたとか知らんけど)が、こっちは十巻ありそうなものを、十巻無理矢理詰め込もうとしたような構成。向こうの世界での仲間との絆や世界への愛がポイントなのだけれども、どうもそのあたりは「あったんですよ」という感じではしょられていてどうも。でも、寝取り、寝取られはたいへんよくないね。二つの寝取りと寝取られが繋がっていたら、いや、無茶苦茶か。松たか子は声優ばっちりだな。「これは松たか子だぞ」と意識して聞くとちょっと女の声という感じだが、いや、そう思わなければたいしたものと思う。うーん、子供向け王道といえば王道で、小さな子が見る分には、いいの、だろうか。いや、どうも原作より薄味とはいえ、現実の大人がダークかな。働くお父さんを気遣ってあげよう、感謝してあげよう、そういうこどもの日のメッセージ、ということか。今時のファンタジーも大変ではある。