松岡利勝の死

http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070528-205482.html

 28日午後0時20分ごろ、東京都港区赤坂の議員宿舎で、松岡利勝農水相(62)が首つり自殺を図り、意識不明となっているのが見つかった。都内の慶応大学病院に搬送されたが、死亡が確認された。

 先日、元秘書が自殺というニュースもあったが、まさか農水相本人が自殺するとは。現役の大臣が自殺するとは。今しがた帰ってきた人が、神奈川新聞の号外を持ってきた。それだけのニュースだ。現役の議員が自殺するなんて、新井将敬以来だろうか(追記:今朝の新聞見たら、一昨年に永岡洋治議員が亡くなっていた)。
 ここのところあまりニュースを見ていないので、 <緑資源談合>の方はよく知らない。やはり<ナントカ還元水>の印象。俺はあのナントカの件が不愉快で仕方なかった。言い分が破綻をきたしていて、言い逃れできないのに、逃げたことになっている。逃げたことにできる。あれがおもしろくない。
 もちろん、たかがナントカ還元水、という考え方もあるだろう。松岡という政治家の能力を考えたら、彼を大臣にしておくのが国益にかなう、とか、彼を辞めさせて内閣を不安定にするのは得策ではない、とか、本当はもっと追及されるべき巨悪がある、とか。だが、俺にはそんな政治力学(?)的な、政局的な話はわからん。ただ、理屈であそこまで明らかにおかしいものが、そのままで許されるという、その点が気持ち悪かった。されどナントカ還元水、もっとましな反論ができないのならば、なんとか飲んでやろうという言い訳が出せないのならば、そこんとこはけじめをつけてくれないか、と。小悪事を隠すことすら、理論武装することすら無理ならば、せめて大臣の身から退く、あるいは議員の身から退いてくれ、と(このあたり、松岡一人の問題や決断という話ではないのも事実か。いくら本人が退きたがっても……ということだってあろう。こんな自殺、それは悲惨だ)。みんなせめて、その上で政治やってくれよ、と(小悪事を隠すことに長けてもらっても困るが)。
 だがしかし、自殺でけじめというのなら(まだ遺書の中身も、本当に自殺かもわからんので)、それはそれでもっとおもしろくない。無論、自殺だとして、その理由のどこまでナントカ還元水かわからん。あるいは別の問題だとしても、死なれちゃあ困る。それも筋じゃあない。こんなんでは、ますます政治の筋道がおかしくなる。俺は別に政治にそれほど期待も何もしちゃいないが、せめて政治や法は筋道、理屈で通っておいてほしいのだ(かといって一発逆転の情も見たいのだ。無い物ねだりだな)。
 しかしまあ、合掌していいのか、どうして瞑してもらえばいいのか、まったくわからんよ、南無三。