今朝は完全に寝過ごしたと思ったのは思い違いだったり

 今朝は、なんだか目をこすってて、目が覚めた。部屋の明るさ、自らの寝起き感、そのすべてが「お前、寝過ごしたぞ!」と指摘するではないか。俺はひっくり返って、携帯を開いた、時計を見た。あれ、まだ七時だ。落ち着け、俺はまず寝過ごさない人間なのだ。
 原因はすぐにわかった。昨日早く寝たからだ。九時台のNHKニュースを見て、十時台の報道ステーションの前には寝てた。その理由もすぐにわかった。ワインを飲んで酔っぱらったからだ。なぜワインがあったかの説明も簡単だ。ダービーを見るときに、なんか酒くらい飲もうと思ったのだ。どんなワインなのかといえば、600円くらいのスクリューキャップのだ。俺はすぐに酔うから、なかなか飲みきれないのだ。
 昨夜の就寝は心地よかったと思う。仰向けに寝っ転がって、「寝るってのはいいな」って思ったのだ。目ぇ閉じて心地よくなって、自然に眠りに入っていったと思う。俺は本来、どうも睡眠に抗いたい人間なのにだ。
 「不眠対策としてのアルコールはよくない」というが、「アルコールの結果としての入眠」というのは悪くないように思えた。手段や目的、原因と結果、因果と相関、よくわからないが。
 ただ、夜中に二回起きた。一回目は水をごくごく何杯も飲んで、二回目は水を一杯だけ飲んだ。またすぐに眠れた。この点の俺の再入眠のスキルは相当なものだと思う。「夜中に喉が渇く」と「夜中に頻尿」は昔から慣れっこだ。そのとき、意識しつつ、意識しない。起きつつ、起きない。起きた自分に気づかないよう気をつかいながら気を生じさせない。おお、無我の境地。二回目の水一杯は、一回目の最後に一杯満たして、ちゃぶ台の上に用意しておいたものだ。
 というわけで、残りのワインで今夜も快眠、さわやかな朝……と目的にしてしまうとよくないのだろうな、酒は。