『ツィピティ・レーリンツ』サローキ・アーギ

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 みなさんはハンガリーの音楽事情をご存じだろうか? 私は何も知らない。世界地図からハンガリーの場所を指し示す自信もない。
 しかし、何かの縁によってハンガリーのアーティストの曲がラジオの電波にのって、それが私の耳に伝わるということもあるものだ。どんな選曲の流れでかかったのかわからないけれど、私はその曲を聞き逃さなかった。すぐさま、歌い手と曲名を調べた。私は私をほめてやりたい。
 曲名は「ミツィ」。私には、何語の歌なのかまったくわからなかった。ただ、ディープ・フォレストに使われるような感じだとは思った。でも、そこまでこねくり回した感じもない。美しいヴォーカルが、たんたんと歌い上げている。静かだけれど、どきどきしてくるような、そんなメロディ。小気味よいリズム。これ見よがしなさびもなく。音楽を言葉でうまく表現できない。ともかく、これはとても素晴らしいと思った。歌い手はサローキ・アーギと出た。検索してみる。
http://www.szalokiagi.hu/index-main.html
 美しい人だ。完全にノックアウトされた。かなわん。これは。こういうきれいな人。タイプ。まいった。こういう年上の、大人の美人、と思ったらタメくらいだったので俺は幼い。ともかく、、購入即決定。が、決定は即だったけど、届くのに時間掛かった。時間掛かったけど、来てよかった。待ち望んでいた。で、ジャケットの写真、またまいった。降参。あと、アルバムのデザイン全般がとてもすてき。ハンガリー
 で、内容の方。子供向けがコンセプトとのことだが、いろいろと幅があって面白い。中には朗読、などというのもあるが、さすがにそれはMP3プレーヤーから外した。だって、外国語語わかんねえもの。というか、解説付きだったけど、対訳はついていなかった。ただ、全曲解説でさわりのところはちょっと訳されてる。そこから印象を知ることはできる。だけど、ウェブ上の翻訳機械でどうにか訳したいとも思うくらい。でも、ロマ語のパートは無理そうだな。
 ハンガリー語の響き、けっこうはっきりしている、という印象。カタカナ語的語感に変換すると、ちょっとユーモラスという感じもある。あと、擬音語、なのか、ぴっちゃん、ぽっちゃんとか。そうだ、このアルバムのタイトル「ツィピティ・レーリンツ」も小鳥の鳴き声なのだ。ヴォネガットの「プーティウィッ」みたいなものだ。曲の内容で言えば遊佐未森の「ブルッキーのひつじ」みたいなものだと思う。たぶん。でもって、チャフチャフチャフと口ずさまれてしまうと、もう参ってしまう。まあ、とにかく参ってしまって、しばらくどっぷりのつもり。