がんばれ倉兼

http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=21805&category=C

韓国遠征の倉兼騎手、重賞含む14鞍に騎乗


 倉兼育康を見たのは、去年の東京大賞典の一度きりだ。一度見たきりで、さらにhttp://d.hatena.ne.jp/images/admin/markup_url.gifhttp://www.keiba.or.jp/jockey/kurakane/result.html年末一度馬券を買っただけで、ファンになってしまった。「これが高知で戦う男か!」と思わずにいられない、そんな雰囲気があったのだ。それにまあ、見ての通りかっこいいし(、なんかすごいな)。
 その男が、今、韓国競馬で戦っている。期間限定の遠征とはいえ、小島太一ニュージーランドへ行くのとは訳が違う。高知の現状から言えば、新天地を目指しているといってもいいのではないか。そのあたりの悲壮感。
 韓国競馬が今、どうなっているのか。今後、どうなりそうなのかは知らん。昔は韓国馬事会杯の日に騎手交流競走があって、キクノシンザンに韓国騎手が乗ったりしていたものだが(←俺が記憶する中でもっとも覚えている必要がない種類の記憶の一つです)。そんな韓国けい……、調べてみるか。三年前の、日経の野元賢一氏の記事が出てきた。
http://www.nikkei.co.jp/keiba/column/20030624a866o000_24.html

ここ数年で韓国馬事会(KRA)も、完全に発売優等生の仲間入りを果たした。昨年の年間売り上げは日本円で7000億円を突破。売り上げのほとんどはソウル近郊・果川市のソウル競馬場一場の開催でたたき出され、年間開催日数は93日と、日本の3分の1にも満たない。韓国の物価水準や経済力を考えれば、 7000億円というのがいかに高水準かがわかる。

 700万人の人口で年間3兆円の香港もすごいが、韓国も売り上げは高かったのか。まだ、「儒教の影響でギャンブルが敵視され〜」と思っていた。いや、そういう空気はありながらも、売り上げは高い。なるほど、昔の日本競馬かもしれん。

一昨年の1競走当たりの賞金総額は514万円で、南関東のB級に匹敵する。

 賞金の方も、平均で南関B級といえば、えーと、まあ、高知より高いには違いない。つーか、なんか統計なかったっけ?
http://www.jair.jrao.ne.jp/japan/w_stat/main.html
http://www.jair.jrao.ne.jp/japan/w_stat/body/2005_10.html
 おう、これだ。えーと、あれ、あんまり日本と変わらん。そりゃ高すぎる……いや、一競走あたりだ。中央だけでなく、地方競馬で行われる膨大な数のレースを割っていくと、こうなるのかもしらん。
 しかし、そう考えると、騎手の新天地として韓国はあり、なのかもしれない。いや、もちろん明るい話ではない。だけれども、腕っこきが競馬場の都合で廃業せざるをえないのに比べたらマシだ。それに、アドマイヤムーンのように馬が行き来するのと同じく、騎手の行き来もあった方が、ちょっと面白いような気もする。ミスターピンクや岡部誠がマカオの馬券オヤジたちにどう思われてるのかとか想像すると楽しい。中には、かつてマカオダービーを勝った岡部幸雄と勘違いしてるやつもいたりするだろう。
 というわけで、俺はどちらかというと何事にも現状維持派なんだけれども、こと競馬に関してはそうでもないところがあるみたい。一時期マル外ばっかり幅を利かせたときは、鎖国しろとか思ってたけど、結局そんなのも一時の流れ。そう思えるようになってきたのかもしらん。ああ、でも、春天の距離短縮とかはいやだからね。ともかく人と馬の流れの風通しがよくなること。もちろん、行くばかりで日本競馬もぬけの殻、という可能性だってある。あるけれども、それでもその日の第6レースとか第7レースあたりはあんまり変わらないように思う。なんとなく、平場がいとおしいこのごろの俺。