頼むから格差のせいにしてくれ

http://blog.tatsuru.com/2007/07/24_0925.php

格差社会」というのは、格差が拡大し、固定化した社会というよりはむしろ「金の全能性」が過大評価され、その結果「人間を序列化する基準として金以外のものさしがなくなった社会」 のことではないのか。

 頼むから金のせいにしてくれ。俺が誰かに何かを与えられる人間でないのも、いつでも陽気に暮らせないのも、心配してくれる友人が一人もいないのも、結婚できないのも、何もかも格差と金のせいにしておいてくれ。格差のせいゆえに俺の魂は貧しく、魂が貧しいということにしておいてくれ。俺が人に優しくできないのも、言われたことがこなせないのも、朝起きたときだるいのも、郵便ポストが赤いのも格差のせいにしておいてくれ。なんであいつは四十を過ぎても結婚できないのか人問えば、胸を張って金がないのだと俺様ふんぞり返って、闊歩闊歩の十一年後。魂による序列化はやめてくれ、知による序列化はやめてくれ、心による序列化はやめてくれ。「お金なんて人間の本質にとってたいした問題じゃないんだよ」とうそぶける、金の序列化に俺の問題を押しつけておいてくれ。ハートのない人間にハートを与えるよりは、パンを与える方が簡単だろう? パンを食わせてくれ、肉を食わせてくれ、国産和牛を食わせてくれ。
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 はて、内田樹さんという名前に見覚えがある。と、日記検索したら、『ジョン・レノン対火星人』の解説の人だ。(id:goldhead:20060714#p1)。俺も有名人知らないな。すばらしい解説って、どんなのだったっけ。手元にないや。あ、鈴木大拙先生の名前(http://blog.tatsuru.com/2007/07/13_0952.php)。おお、『日本的霊性』と、「吉本隆明の『最後の親鸞』を読めば誰でも浄土真宗のことがわかった気になることができる。」のか。今度読んでみよう、『最後の親鸞』。つーか、父親の本棚に吉本本コンプリートだったから、買うのもったいないな。でも、今さらあちらの家には行けないしな。あれ、しかし、『日本的霊性』も『妙好人』もメモするの忘れてるな。手に負えないというか、何度開いても新たなり、な感じだしな。ディックフェアやめて、ちょっと仏教本に戻ろうかしらん。