攻殻機動隊S.A.C.シリーズを二つ

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society [DVD]

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society [DVD]

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man [DVD]

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man [DVD]

 ちょっと本探してたら、目当てと違う『攻殻機動隊2』の単行本が出てきて、今ちょっと頭の中の大部分を占めるのがSFというSF脳なこともあって読み返してみたら、なんだこれ、おもしれーじゃんってなって、そうだ、アニメ見ようって思ったんだけど、DVD-BOXなんて当然買えないし、借りるにしても金がかかるので、総集編を借りてお茶を濁してみた。
 そうだ、苦渋の策って気もして、アニメは評判もいいようだし、深夜たまたま地上波でやってるのを二、三回は見ていて、やっぱりそれも面白かったという印象であって、こうした総集編を見るのは損じゃないかってところなわけで。エヴァにせよガンダムの何かにせよ、総集編的劇場版ってどうもやっぱりツギハギだったりすっ飛ばしだったり無理矢理感からは逃げ出せないところがあって、「俺、もしもオリジナル知ってなかったらわけわからんだろうな」って往々にして感じるものであって。
 だけれども、この二作に関しては劇場版ではないというところもあってか、「単に一話がものっそい長いテレビアニメ」(クオリティはおそらくテレビアニメ以上)といった感じで観ることができて、これはもっけの幸いであったといわざるを得ない。もちろんこの攻殻機動隊シリーズ、細かなところに魅力があるものであって、おそらくアニメシリーズを全話見た人からはアレも足りない、コレも足りない、となるところがあるのだろうが、少なくともアレもコレも知らない俺が「アレやコレが足りないんだろうな」とは思わなかったというわけ。
 ……って、それって、「笑い男」の方についてで、「solid state」の方は単発なんかな? まあいいか。それで、俺の大雑把な感想としては、「笑い男」の方がずいぶん面白くて、「solid state」の方はちょっとそれには劣るというところ。「solid」の方は、社会問題やなんかが最後の方にとってつけたように詰め込まれていたような感じで、全体としてカチッとしてない印象。「人形使い」要素の取り込み方とか、他要素の取り込み方も、ちょっととってつけたような感じがあって。でも、コミックス2巻のネット世界を映像化してくれてたりとか、殿田大佐の相変わらずの趣味とか、そのあたりは好きだよね。で、「笑い男」の方が、そうか、これがネット上でいまだによく見られるあれかって思って、サリンジャーのfuck youとか出てきて、こっちはビシッとしてたってところ。
 こうなると全編見てみたいなとか思ったが、それはずっと先のことになるだろう。あと、順番勘違いしてて、2ndGIGというのを先に観なきゃいけなかったみたいだ、な、っと。