『みんなのデザイン ―グッドデザインと私たちの生活―』川崎市民ミュージアム

http://www.kawasaki-museum.jp/
 東急で武蔵小杉、武蔵小杉からバス。入口。急に中年の夫婦に呼び止められる。呼び止められて『"つわもの"どもの光と影 −稲毛三郎とその時代』展の招待券をもらう。ただでもらえるものはもらう。ただ、目的はグッドデザイン展。グッドデザイン展の入口、チケットを買おうとすると、『"つわもの"どもの光と影 −稲毛三郎とその時代』展と合わせて買った方が得だという。『"つわもの"どもの光と影 −稲毛三郎とその時代』展の招待券を持っていると言う。よくわからないが、しぶしぶというふうにチケットを買う。
 グッドデザイン。あのGSマーク(その発端は、メイド・イン・ジャパンが海外に輸出されはじめたころ、欧米から「デザインパクリすぎ」と指摘され、インダストリアル・デザインに対する意識を向上させようというものだったとか)。それをもらった製品などを中心に、戦後のものたちが並んでいるだけだ。だが、それがいい。並べられている、ノスタルジックな製品、レトロモダンな製品、見覚えのある製品、それに雑誌や漫画の表紙。はっきりいって、話は尽きない。ほとんど客はいなかったが、長話をしているのはわれわれであけであった。七百円分の価値は十分にあったであろう。
 俺がいちばんグッときたのは、「ボールぺんてるB100」だった。
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 水性ボールペンだ。つーか、いまだに現役商品じゃん。でも、ここのところ文房具売り場と縁遠くなっているから、すっかり見かけないものと思っていた。このグリーンの、水性ボールペン。幼稚園のころ、ともかく俺はこのペンが好きで、絵の具やクレヨンやクーピーよりも大好きで、このペンで死ぬほど落書きしたと思う。誕生プレゼントに、山ほどこのペンをもらった覚えもある。それを片っ端から使い潰していたのだった。いやはや。
 その後、田中一光のポスター展を見て、『"つわもの"どもの光と影 −稲毛三郎とその時代』展を見て、飯を食った。ミュージアムの食堂で「中原街道弁当」を頼んだ。カレーのいい匂いがするのと迷ったが、中原街道を名乗る弁当はここでしか食べられないだろうという判断だ(中原街道がどこを通っているのか皆目見当がつかないが)。しかし、これ、煮物がギンギンに冷えていて興ざめだった。ほんのちょっとレンジで温めて、常温にくらいもってくればいいのに。カレーにすればよかった。そのあと、紅葉など見て、帰った。