あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結ぶ

種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
蒔いているとき、道ばたに落ちた種があった。すると鳥が来て食べてしまった。
また、別の種が土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。
しかし、日が上ると、焼けて、根がないために枯れてしまった。
また、別の種はいばらの中に落ちたが、いばらが伸びて、ふさいでしまった。
別の種は良い地に落ちて、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結んだ。
―マタイによる福音書13:3-8

 先週は亀谷敬正の爆血馬冊子を片手に、日曜日に東西24R購入という暴挙(自分としては)に出た。その結果どうだったか。的中率41%、回収率74%。「単に本命サイドの単複を買っているから、控除率に収斂しているのではないか」と思われるかもしれない。しかし、実情は違う。爆血馬とは関係ないところでの回収が少なからず影響したのである。とはいえ、爆血馬もこつこつと回収してきてくれた。
 一日だけで何がわかるか。この土曜日、朝出社前にまたもや24R購入してみたのである。結果は、だいたい75%ほどの回収。そして、そこに大きく寄与したのは、清水成駿公式サイトの無料コラムで得た「河内厩舍の有力馬がいる」という、血統とも関係ない情報(単勝89倍。ただし、東スポでも◎一個ついてた。って、河合さんだから同一人物か。自分が獲ったのは複勝)。
 「では、爆血馬の意味はあるのか?」と言われるかもしれない。しかし、おおいにあるのだ。今まで自分は、レースを絞ってきた……というと聞こえはいいが、たまたま目に付いたとか、やっぱり特別、重賞だからといった理由で、実に適当にレースを選んできただけなのだ。「少しのレースだけ買って損しているのだから、たくさん買えばたくさん損するだけだろう」と。
 それはまさに、道ばたや土の薄い岩地、いばらの中と、畑の違いもわからずに、進んで道ばたや岩の上だけに種をまく行為にほかならない。自分には道ばたと畑の違いがいまだにわからないのだ。それで回収率300%、600%、1000%を目指せるだろうか? 目指せるはずがない。良い土に種をまかねばならない。どうすればいいのか……。
 そこでイエス様は道をお示しになる。

主人は言った。「敵のやったことです」。すると、しもべたちは言った。「では、私たちが行ってそれ(引用者注:毒麦)を抜き集めましょうか。」
だが、主人は言った。
「いやいや。毒麦を抜き集めるうちに、麦もいっしょに抜き取るかもしれない。」
―マタイ13:28-29

 そうだ、毒麦もあるかもしれない。しかし、爆血馬狙撃術を用いることによって、蒔く種が増える。それにより普通の麦を増やし、その中から育った100倍を収穫する機会を得る。100倍麦は爆血馬かもしれないし、そうでないかもしれない。一時的には毒麦の種を蒔いているかもしれないが、刈り入れのときに帳尻が合えば、天国が訪れる。違うか? 違わない。……東スポ買ってこよう!
 ……なお、「種を蒔く人」と「毒麦」のたとえを無理に接合させたこと、ならびに聖書をこのようなことに引用しましたことについて、乞う、信仰篤きキリスト者の寛恕。

*追記:爆血馬選定に必要なのは、父、母父の名前。前二走着順と着差。それにだいたいの人気。だから、夕刊紙、スポーツ紙で足りる……と思ってたらそうでもない。まず、平場の前二走のハードルがある。東スポでは、休みが入るとそれで一コマ潰す。そこに記されてるのは、前走馬体重だけ。休みに一コマ潰す必要はないんじゃないのか。そしてさらに、日曜の関西平場となると、名前と前三走着順のみの簡易馬柱。これはもう別媒体が必要になる。ケータイでいちいち調べるのは面倒だ。家にパソコンがないので、場所が限られるのも難点。来週からは小倉も始まる。畑探しの勉強を考えるに、ローカルは外せないだろう。そうなると、1馬あたりの購入を考えなければいけないのだろうか。東スポを買わなくなることはない、のだけれど。