エスカーダという馬

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 エスカーダ・マグネティズム・フォー・メンというオードトワレがあって、エスカーダ(Escada)というブランドのものだ。そのエスカーダというブランド名の由緒というのが次のものだ。

ヴォルフガング・ライ(Wolfgang Ley)とパリコレのモデルだったマルガレッタ(Margaretha)はサンモリッツでスキーをしている時に出会い、ポルトガルに旅行中、上流階級が集う競馬場で「エスカーダ(Escada)」(ポルトガル語で「階段」を意味する)という名前の馬に賭けた。"エスカーダ-Wikipedia"

...and with the winnings began a new gamble in the world of high fashion.
Escada-Wikipedia

 はいはい、ロマンチックななれそめですね。しかし、だいたいエスカーダの名前の由来はここで終わりだ。おかしいじゃないか。なんで誰もこのエスカーダという馬がどんな血統で、どんな戦績を残した馬なのか調べないんだ? 

 どうだ、これがエスカーダの血統だ。だが、ちょっと待ってほしい。1975年生まれのこのEscada号に賭けて、1976年に創業というのはつじつまが合わない。ポルトガルでは当歳馬のレースをやっているというのか? それにこれ、ドイツの馬だ。同名異馬は? このデータベースでは他に6頭出てくるが、さらに後の馬ばかりだ。というか、そもそもポルトガルの競馬って?

 前にちょっと世界の競馬を調べてみたけど、ポルトガルなんて入ってないぞ(サンモリッツの競馬は出てきたけど)。リンク先のJAIRのデータベースにも入ってないぞ。なにか情報は……。

 こちらに詳しい。あまり盛んではない、というかなんというか。
 よし、こうなったらポルトガルのネットへ侵入して(普通に検索するだけだけど)調べるしかない。……と、思ったけど、ポルトガル手がかり少なすぎ。翻訳エンジン使うにしても、なんかポル語→英語で文字化けしやがるし(そもそも英語力ないし)。まあいいや、なかったことにしよう。なんとなく、サンモリッツの競馬に近く、お祭りイベントの一つ? 草競馬? みたいな感じがしないでもないが……。
 だいたい、サラブレッドと決めつけるわけにもいかなかった。トロッターや純血アラブの可能性だってあるしな。ひょっとしたら、ポルトガル伝統の競馬で、ペルシュロン種が1tの荷物を載せたソリを牽いて二つの障害を越える競走かもしれない。なにそのばんえい競馬。
 というわけで、まあエスカーダの由来は闇の中。しかし、この二人がふらっと日本に来てて、たまたま東京盃のイナリトウザイを見て……とか、園田に来てスマノダイドウとそれを巡るカンパイ暴動を見たりして……そんなブランド名になったら(もしそんな名前の高級ブランドがあったら、借金してでも買うぜ)、外国人にはやはり闇の中になるだろうな、とか思ったり。
 ちなみに、マグネティズム・フォー・メンはトップノートに少しくせがあるけど、後は弱い気がする。俺が一番好きなのはブルガリブラックだ。これのトップがたまらん。つけたときに独り占めだ。ドアの外に出たあとの残り香は、女どもにくれてやろう。……って、何ですか俺は? まあ、所詮はこんなブランドには生涯縁のない身。せめて香りくらい楽しませてくださいっと。
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