海を渡る福留のパターン

 福留の逆パターンの好例が、1962年に大毎オリオンズに入団したマニー。本名はフランク・マンコビッチだったが、さすがに放送コードに引っ掛かるため、「マニー」で登録されたのだ。
 このほか、ピーター・マンコッチ(スロベニア、水泳)、ピエール・マンコウスキ(仏、RCストラスブール元監督)、ロジャー・コーマン(米、映画監督)、ジャン・チンチン(中国、女優)、ドミトリー・サオーチン(ロシア、高飛び込み)、ボブ・オーチンコ(米、元大リーグ投手)、フランコ・ウンチーニ(伊、バイクレーサー)、ヤンネ・アホネンフィンランド、スキージャンプ)、アハム・オケケ(ノルウェー、陸上)、アドリアン・アヌス(ハンガリーハンマー投げ)、ニャホ・ニャホ・タマクロー(ガーナサッカー協会元会長)など、“アブない”人名はキリがない。

http://www.zakzak.co.jp/spo/2008_02/s2008021318_all.html

 ナイス・キル! 夕刊フジめ、下らない記事をよくやってくれる! 福留孝介のファック名前については指摘されていたが、この充実は賞賛したい。マンコビッチやマンコッチはすぐにまさにそのもののメジャーな名前といったところだが、サオーチン、オケケなどは着眼点がいい。オケケなどは、言葉としてもライバル紙東スポの藍川京の連載くらいでしか見られない(ような気がする)。……いや、しかし、その筋(どの筋?)ではよく知られたものを並べただけかもしれない。地名の方はややとってつけたような感じだ。
 しかしまあ、それぞれに産みの親や名付け親が子に願いを込めてつけた名前、あるいは先祖から受け継いだ大切な家名。そんな名前を笑っていいものか……というと、笑ってもいいじゃないかと思う。無邪気なロスト・イン・トランスレーションの仕業だ。俺はどうも、こういうのが好きだ。俺の名前が地球のどこかじゃ、とんでもないことになってるかもしれないしな。

 あ、俺の中では「アヌシュ」表記が自然で、「アヌス」を避けたものではないって結論づけてるな。まあ、いいかどうでも。しかし、アヌシュなつかしいな。日記を書き始めて、はじめて検索経由で人が来てくれたって感じたのが、アヌシュについてだったのだ。もちろん数人だし、今もたいして変わらないが、アヌシュはそういう意味で、思い出深い名前だ。今はどこで何をしているのだろうアヌシュ、そしてファゼカシュ?