我、野菜の戦士に敗れる

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 野菜でつくったヨーグルト、野菜の戦士。いつだったか、けっこう前だったかテレビで見て、いつか買おうと思ってようやく買った。とくに考えずに赤いのを買った。ふたを開けて、「しまった」と思った。これってあれじゃん、トマトの赤じゃん、トマトのこういうのって、要するにトマトジュースみたいなもんじゃん。
 俺、トマトジュース飲めないの。生トマトも、火を通したトマトも、ドライトマトも好きだけど、トマトジュースはだめなの。小さいころ、あまりのトマトジュースの飲めなさに、親父にからかわれたことあって、たぶん小学生のころだったけど、「このトマトジュース缶飲みきったら一万円やるぞ」って、飲んだらたぶん本当にもらえたんだろうけど、それでも無理だったって、そのくらい飲めないの。「嫌な思い出がある」とかそういうんじゃないくて、もう味、におい、体が受け付けない。
 で、野菜の戦士はトマトジュースがとろまったようなものじゃねえかって、それで一口、二口、甘味でごまかされるが……やっぱり無理。しょうがないのでトマトジュース飲める人にパスしたら、「おいしい、おいしい」言って平らげたので、野菜の戦士の名誉のために。