野茂英雄、引退する

 ▼オリックス大石大二郎監督代行の話 いつか引退すると思っていたが、実際に聞くと寂しい。三振か四球という投手だったので、野手としては守りづらかった。

http://www.sponichi.co.jp/baseball/flash/KFullFlash20080717108.html

 ついに野茂引退。野茂には悪いが、ようやくという気がしないわけでもない。しかし、アスリートの引き際というものには、万人が納得するものなどありはしない。「まだ」も「もう」も常につきまとう。あるのはただ本人の決断のみ(自由契約、解雇という場合だって、そのチームでの終わりであって、不可抗力ではない。場を移すか浪人するかなどの道もある)。いずれにせよ、引退は不可避なもの。人間の死と同じだ(……現役中に不慮の死を遂げるケースもあり、かれは生涯現役といえるかもしれないが)。
 して、野茂。やはり日本人メジャーリーガーへの道を切り開いた男、である。とはいえ、その業績ばかりクローズアップされるのも少し面白くない。自分が子どものころ、変わった投げ方をする投手といえば、“マサカリ投法村田兆治、そして“トルネード投法野茂英雄。圧倒的な奪三振力、そして四球。一試合最多与四球を記録しながら、完投勝利。をそこを思い出したい。上の“小さな大打者”のコメントなどは、至近距離で見ていた実感があってとてもいい。とんでもないピッチャーだった、そのスケール。
 さて、今後の野茂はどこへ行くのか。NOMOベースボールクラブの活動などで、日本野球への還元とも言える事業はスタートしている。今後は、さらに。指導者、というタイプには見えないが。あるいは、もっとスケールの大きいこと? なんだろう? わからないが、いきなりとんねるずとともに全身タイツでバラエティデビューなど、三振か四球か暴投かの暴挙にも期待したい。大丈夫、野茂が投げれば大丈夫。