北京五輪女子マラソン

ヌデレバは「(折り返しで)驚いた。トメスクが前にいたのに気が付かなかった。この結果に失望はしていない。2度目の銀メダルは素晴らしい業績だと思っている」と話した。

http://beijing2008.nikkansports.com/athletics/f-sp-tp0-20080817-397537.html

 オリンピックもしくはたまたまテレビで生中継しているマラソン大会くらいしか見ない俺、「好きなマラソン選手は?」と問われれば「キャサリン・ヌデレバ」と答える。逃げ先行天国のマラソンにあって、好位〜中団から虎視眈々とトップを狙うヒットマン、脅威の末脚、そんなイメージ。要するに、キャラが立っているということ。
 そして今回の北京も、そんなヌデレバのスタイルが見られて満足。レース自体は逃げ馬に鈴をつけに行くこともなく、トップについてはこういう展開だったということ。それはそれで残念だが二着争いが激しく面白い。いかにもいかにも非常に苦しそうなケニアのもう一人に、地元中国の期待を背負った二人。そしてヌデレバ。なにかもう、ヌデレバが黒魔術で同国人を操ってるようにも見えるが、実際一人だけレースを見て、操っているようにも思える。最後トラックに入ってから中国の一人とマッチレース状態。ここでも、いったん先に行かせたのは狙ってのことじゃないかなとか想像。最後の最後で相手の心を折る末脚、しびれたな。これが金メダル争いだったらなおよかったが、俺も失望はしていない。また、ロンドンで走ってくれ。
 あと、勝ったトメスクトメスクさんの出自は詳しくしらないが、金髪に青い眼に筋肉質の見た目に、「これがローマ人か」などと思ったものだがどうだろう。
 日本勢、土佐礼子については残念。体調や怪我、ぎりぎりのところまで身体を追い詰めねば勝ちきれない世界なのだろう。野口みずきとて同じこと。

追記:
 そういえば、マラソンは厳重警戒の中で行われるとかいう話で、実際にそうだったのだろう。抗議活動みたいなものは見られなかった。ほとんどの走路は観衆と道一本分隔てられている感じで、あれでは乱入も無理だろう。しかし、その隔てる道を自転車が走っているのに気づいたが、あれはなんだろうか。なにせ、普段着にママチャリ、みたいな格好の自転車もある。ただ、マラソンのペースに合わせて併走しているし、警戒態勢の中で「自転車は通っていいです」ということもないだろうし、あれも警備要員と考えるのが普通だろうか。だとすると、妙に凝ったカモフラージュだが……。

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