錯視とヴァンセッティ

 こんな記事を見つけた。世界佐久市もとい錯視コンテストの話題だ。最初に採り上げられているピサの斜塔には腰を抜かした。

 この2枚のピサの斜塔の画像は、実際にはまったく同じものだが、異なるアングルから撮影されたかのように、右の塔の方が傾きが大きい印象を受ける。
 この現象が起こるのは、視覚系がこの2つの画像を、1つの風景の一部であるかのように処理するためだ。通常は、2つの隣り合った塔が同じ角度で建っている場合、遠近法により、塔の輪郭線は視界の中心部にある一点に収束するようなかたちになるはずだ。視覚系はこのことを計算に入れている。そのため、輪郭が平行関係にある2つの塔の画像を突きつけられると、視覚系は2つの塔が上に行くに従って離れているはずだと思い込む。そのためこの錯視が生まれるのだ。

http://wiredvision.jp/news/200812/2008120222.html

 お前が何を言ってるのかさっぱりわからんが、とりあえず手持ちのビル画像をちょちょいと複製して並べてみた。
 ……! 今、optionとshift押しながらレイヤー1をドラッグして平行移動した自分が信じられない! 内心、「たぶんなんかピサじゃなきゃ駄目なんだ、ピサじゃなきゃ。もしもだめだったら、右側だけ回転させてトリミングしてやろう」などと思っていたのに、そんな必要なかった!
 なんなんだろうね、これは。ひょっとすると、視覚系がこの2つの画像を、1つの風景の一部であるかのように処理するためかもしれない。

 じゃあ、こんなのはどうだ? どうだろう? なーんとなく、左の方が転けてるような感じがしないでもないような気がしないでもないと言ってみるテストをしてみたりしなかったりするような。うーん、よくわからない。資格系の処理に脳味噌の中誰かさんがついていけない。
 まあ、ともかく、二本の同じビルの片方だけを傾けて見せたい場合、わざわざオブジェクトを回転させたり、トリミングしたりする必要はない、ということを覚えておこう。そんな機会は俺がピサの斜塔を訪れるのと同じくらい低いと思うが!