俺は今年、<恋するバニラ>になりたい!

 俺はキシリトールガム食いであって、虫歯になりたくない一心でキシリトールガムを食う。別に銘柄にはこだわらない。だいたい職場の「オフィスグリコ」のものが多いが、コンビニやスーパーでも買う。適当に買う。適当に買ったものが、これだった。

グラマティックガム
<恋するバニラ>
ピーチとヨーグルトのアクセントを加えたバニラ味。

http://www.lotte.co.jp/products/catalogue/gum/05.html

 パッケージがピカピカしていたので、思わず手にとったのだろう。ともかく、これが何味かだなんて気にしないで口に放り込んで驚愕。バニラの香りが口の中に広がり、鼻に抜けていくのですよ。ヴァニラとマニラ、バニラとガム。まったくおどろいた。ミスマッチだ。いろいろなガムがあっていいと思うが、キシリトールガム系はスッキリ爽快系じゃねえのって。まあ、なんというか、「うっ」となるような甘ったるさであって、この甘ったるさを自分一人で抱え込む気はなく、幾人かに無理矢理喰わせてみたが、「うっ」という感じであっておおむね評判はよくなかった。
 だが、ちょっと待ってほしい。<恋するバニラ>に見合った人間だと言えるのか、俺は。言えない。俺は<恋するバニラ>ではない。実のところ、近くのコンビニの中国人の店員がちょっと気に入っていて、本当はセブンイレブンのラインナップの方が好きなのに、そちらを選ぶというくらいのことはあるが、中国娘にしてはめずらしく愛嬌があっておっちょこちょいでかわいいというだけであって、その俺の視線のおっさん的心境、まったく<恋するバニラ>からは遠い。そうだ、俺には<恋するバニラ>が足りない。俺はずっと<恋するバニラ>ではなかった。でも、俺はずっと<恋するバニラ>になりたかったんだ。<恋するバニラ>、<恋するバニラ>、俺は今年、<恋するバニラ>になりたい! それが俺の、今年の抱負だ、新春はてなダイアリー書き初めキャンペーン