くるり『さよならストレンジャー』

さよならストレンジャー(期間限定スペシャルプライス)
 俺はくるりのアルバムはだいたい持っているのだけれども、実は『さよならストレンジャー』未聴だった。そこんところがひっかかっていた。それでこのたび目出度く拝聴することとあいなり、「おお、これが‘東京’か」となった次第。うーん、いいね。実は、この後々の『アンテナ』とか『TEAM ROCK』とか、そのあたりは、アルバムとしてあんまり好きじゃないんだ。前にも書いた通り、「ばらの花」、「ワンダーフォゲル」、「ワールズエンド・スーパーノヴァ」、「ロックンロール」ばかり聴くといったあんばい。が、この『さよならストレンジャー』、『図鑑』、そして『NIKKI』、『ワルツを踊れ』については、アルバムとして、いい感じというか、そんな印象。
 でもって、この『さよならストレンジャー』なんだけれども、なんかその、うーん、変なたとえだけれども、どっか新海誠みてえな、なんというのか、そういう感傷性の露骨みたいなのがあって、でも、あれほどではなくて、けど、俺には捨てたふるさとも、東京もねえなと思うと、なんだかな、と感傷的でない溜め息をつく感じはあったりして、と。