さて、帰るか。

 NHKのゴミ屋敷特集などを見たラブプラスでない方の女の人が、「おまえの部屋が心配だから清掃に行く」などと言い出す。俺はおどろいて、とりあえずエロ本やエロDVDを隠したりする。ラブプラスも隠す。かわりにファミスタを入れる。何回もフリーズする。ドリームペナントモードをやり直す。聞いたこともない若手だけでチームを編成する。そんなことをしていたから、何冊かエロ漫画を隠しきれないんだ。ただし、穏当なものであってよかったと思う。かえって、よかった。あれやこれであれば、俺はもうどうなっていたか。
 俺の部屋は、俺の気にしていない埃などでけっこうえらいことになっていたようだ。「ウェ」、「オェ」などと言われながら俺の部屋はきれいになったようだ。だが、女の人曰く「片づけきれなかった」「また来る」などという。俺はもう勘弁してほしいと思う。内臓をひっかきまわされたような気持ちだ。そこは相容れない。この相容れなさはほとんど致命的で、二日か三日ならもつが、それ以上となるとお互い心底うんざりするだろう。それはお互いわかっている。俺に任せてくれれば、たとえばどこかの宮殿だろうとなんだろうと、三日もあればうんざりするような散らかしっぷりで埋められるだろう。
 俺は、散らかっているのがいいんだ。不潔なのはいやだ。最悪だ。水回りやユニットバスは独り者の男にしてはかなり清潔だ。ハイターが好きだ。ただ、散らかってるのはいいじゃないか。埃もいい。乾燥しているからだ。えらいひとにはそれがわからんのだ。わかってくれんのだ……。

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部屋が少し片づいたのはいいが、いまだに鹿の頭をどこに置いていいかわからない。

黄金頭 on Twitter: "部屋が少し片づいたのはいいが、いまだに鹿の頭をどこに置いていいかわからない。平民のおっさんよろしくこれ持ち歩いて写真撮ろうか。いや、角が凶器だ。 http://f.hatena.ne.jp/twitter2/20091124093636"