α550の性能を試す

 昨日記したように、α550を買った。新しいカメラ。いろいろの機能もついている。が、おおよそ見たことのあるようなものであって、あまりごちゃごちゃとついてはいない。むしろ、動画機能がなくなったくらいだ。これを、ソニーにしては、というべきかどうかはわからない。
 そんな中、ひとつ俺にとっては目新しい機能があった。スマイルシャッター機能、これである。勝手に人間の顔を判別し、なおかつそれが笑うやいなやシャッターが下りる。機械が人間のご機嫌をうかがうというのだ。日ごろは逆のことが多いが。
 さて、この機能を知って、まず試そうというのが人の性だろう。俺はすぐさまYoutubeにアクセスし、竹中直人の「笑いながら怒る人」を探した

 これである。レンズを向ける。始まった瞬間にカシャコンとシャッターが降りた。くそ、最初から笑顔だ。だが、続いてはどうだ? 笑いながら怒っているぞ? カシャコン、カシャコン。ためらいなくαはシャッターを切りつづけた。

 所詮は機械! 怒っているのだ、竹中直人は!
 ……いや、ちょっと待ってほしい。怒っているのか、竹中直人は? 怒っていないはずだ。舞台に立って、客を喜ばせている。たぶん、怒っていない。竹中直人は、心中で笑いながら顔で笑い、怒っているふりをしているだけだ! そんなのはお見通しか! ソニーの機械は化け物か!
 というわけで、俺はますますこの機械に信頼を置くようになったのだった。おしまい。