趣味に対して時間が足りなさすぎる。これにつきる。労働と睡眠というイベントを潰したいところだが、そうもいかないようだ。俺はもっとアニメも観たいし、漫画も読みたいし、小説も読みたいし、ゲームもしたいし、競馬を、残り二競オートをしたいし、自転車に乗りたいし、写真も撮りたいし、電車に乗りたいし、ジョギングしたいし、絵も描きたいし、歌も歌いたいし、踊り疲れて眠りたいし、旅に出る理由はだいたい百個くらいあるのだし、あるいは本当にやりたいこともあるような気もするのだし。まったく困った。金と時間がない。金がない。というか、おそらく、一年後、二年後の俺に、上のような趣味にうつつをぬかす余裕など無いはずなのだ。あるいは、半年後に、二ヶ月後に。
だとすれば、どうすれば、いいのか。思うに、だとすれば、このところ好調なブラック・ロック・ゴールド・ファンド黒岩先生の含み益みたいなのを換金したつもりになってPS3とGT5を買い、さらにはさっきみた『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の黒猫のかわいさに頭がいかれてしまった記念にPSPとか買ってみてもいいんじゃないかとも思える。なぜならば、一年後、二年後の俺にとって、それは手に入らない可能性が高いからだ。むしろ、今がラストチャンス、今が黄金時代ではないのか。だいたい、PS3とGT5とPSPを合わせたところで、一ヶ月分の家賃程度にしかならない。一ヶ月屋根があるからと言って、どれだけ違うというのか。
とはいえ、今、ステート・ストリート外国株インデックスを損切りして現金化してPS3とPSPを買ったところで、そんなのやる時間があるというのか……。まったく、堂々巡りだ。まったくだ。この間にも猶予の砂時計はさらさらと落ち続けているのだ。あと、言っておくが、俺は人生の役に立ちそうなこと、仕事の足しになりそうなこと、人間として成長しようということ、そんなもの一切ノーサンキューだ。というか、向こうから俺にノーサンキューと言ってる。どうにかしろ、俺に8億円よこせ。立てこもるぞ、この部屋に。そして誰にも気付かれないで死ぬ。
