アニメだから観たけれども、『King of Thorn いばらの王』

いばらの王 -King of Thorn- [Blu-ray]

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感染すると60日以内に全身の細胞が石化する、致死率100%の奇病メドゥーサが世界中に蔓延した近未来。
大手化学メーカー・ヴィナスゲイト社は、スコットランドの古城に密かに開発したコールドスリープ施設にて、いつか治療法が確立される時代まで、160人の感染者を人口冬眠させる救済計画を発動する。その資格者に選ばれた日本人の少女カスミは、選ばれなかった双子の姉シズクへの後ろめたさに苛まれながら、いつまでとも知れぬ眠りにつく。
だが、眠りを解かれたカスミが目にしたのは、巨大なイバラの蔦に覆われ、異形の怪物たちが徘徊する、変わり果てた施設だった。ともに目覚めた他の資格者たちのほとんどは次々と怪物の餌食となり、どうにか生き延びたのはカスミ、マルコ、ロン、キャサリン、ピーター、ペッチノ、ティムの7人のみ。いったいどれだけの年月が、ここまでの変化を起こしたのか?
メドゥーサの治療法や、世界の命運は?全てが謎に包まれた絶望的な極限状況の中、カスミたちは決死の脱出劇を開始する…。

 ……というあらすじを読み、何枚かのイメージを見て、これがハリウッド映画だったりしたら絶対に観てないと思う。『バイオハザード』とか、ああいう感じのってあんまり好きじゃないし。ゾンビだかモンスターだか出てきてグワシャッみたいなノリの。でも、アニメだから観た。
 で、結果として、面白くなかったのだけれども。いや、設定とかSFじゃん、俺、SF好きじゃん。いや、こういう奇病と、コールドスリープ的なね、起きてみて、いったいどれだけ時間が経ったんだ? 世界の外はどうなっているんだ? みたいな、そういう設定は面白いと思うんだけれども。思うんだけれども、なんかこう、盛り上がりに欠けるというか、そんなところがあったというか、そればかりであってというような。やっぱりその、密室でさ、いろいろ謎だらけのところがあって、いろいろの展開があって、解き明かされていくところにナイスななにかがあるはずなのに、いまいち蓋も中身もというような。『フラクタル』にも似たもやもやを感じたといってもいいか。すごく面白くなりそうな設定がありながら、なんか噛みあってないというか。
 まあ、てなわけで、あまりいいところ探しをできる感じでもなく、おしまい。

いばらの王 (1) (Beam comix)

いばらの王 (1) (Beam comix)

 原作が漫画だったということも知らなかった。原作の方はおもしろいのではないかというか、なんとなくおもしろい可能性は高いように想像する。